こころの口癖
文字数 211文字
ぼくのこころの口癖は
死ね
いつもその言葉が浮かぶ
他人に言っているわけではない
自分に言っているわけでもない
対象もなく
感情もなく
ただ死ねと
言葉が浮かぶ
泡のように
消えてはまた現れる
死ね
死ね
死ね
ポケットに入れたお守りの感触を指先で確かめるように
その言葉の毒を
胸の内側で確かめる
燃える火に手をかざすように
鋭い刃先に指を滑らせてみるように
死ねという棘に
自分が紐づけられていることを確かめるように
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