瞳「やっぱり終わってませんでした…(>_<)」

文字数 3,061文字

おかしいですよね。
前話で物語は非の打ち所がないほど完結したはずなのに。

賢人「実はこの小説はお金の話をするのがメインなんだよね。
   俺たちの結婚はどうでもいいらしいぞ (;´・ω・)」

瞳「そんなバナナ (>___ 持ち家 

住宅取得のシュミレーション。

・宅地建物の取得費として、
 不動産登記税、不動産取得税、電気工事代、
 団体信用保険を始めとした各種費用。
 2500万の住宅なら、500万程度の頭金が必要。

多額の負債(ローンの債務残高)に対し、
住宅の資産価値がどんどん下がっていく。

米英と違い、日本の住宅の価値の下落は恐ろしく速い。
しかも一般的な住宅の耐用年数が30年程度。
フラット35で支払いが終わったら、また建て直し…

「資産価値って言われても良く分からないわ…。
 資産の意味も正しく理解できてないのに」

「ここでバランスシートの出番だな」

家計の資産状況、無駄を把握するのに便利。
家計版・バランスシート。B/S。貸借対照表ともいう。

左に資産、右に負債を書く。
資産の総額から負債を差し引き、
純資産を計算するのだ。

「ここでの資産の定義は?」

「お金。それ以外の株とか債権。ゴールド(金)とか。
 車も家も入るよ」

※世界的な景気減速、低金利の継続により
 世界中の富裕層の間で「金地金」の需要は高まっています。
 金は資産価値がそうそう減らないので、
 長期で保有するのに向いてます。

「車も入れていいの!?」
「うん。その時に車を売ったら何円になるかって計算するんだ」

・車の売却価格
・住宅の売却価格(土地も含めた不動産)
・家にある家電の売却価格
 など

(株式の時価評価額も、その時点で売却した場合の金額を表しています。
 貯蓄型の保険も同じようなものです)

「これが資産だよ」
「売る値段で考えたらプラスよね……?」
「ああ、プラスだ。恐ろしいのはここからだ」

・負債
企業なら銀行からの借入金や社債とか。
家計の場合は、もっぱらローンの残高だ。

・車のローン(債務)残高
・住宅ローンの残高
・子供の奨学金
・消費者金融、クレジット、銀行カードローンの残高など

「え、ローンってことは」
「その時の債務残高を、負債に計上する」

「資産から負債を引くのよね…
 純資産がプラスになるのは難しそうね。
 車のローンを組まない人って全体の2割以下らしいわ」

「野村総研が定める純資産でのお金持ちランキングの
 重みが分かるだろ。純資産で5000万以上から
 お金持ちの入り口に達するんだ」

野村総研や金融広報中央委員会のデータって
家計の資産額をバランスシートで計算していたのね。

「あっ、バランスシートで見ると。住宅って……」

「一括で買わない限りは、ただの負債だ。
 あくまで会計上は……な」

ベストセラー『金持ち父さん』では住宅を
資産には計上すべきではないと言い切っていた。
筆者も同様の認識だとか……

ローンの恐ろしさの本質は「時間」…?
一見すると一度に多額の出費をしなくて
お得に思えるかもしれないが、実際は逆。

支払い期間が伸びれば伸びるほど金利が膨れ上がる。
つまり分割払い(リボ)は支払期間が長い人ほど
資産が吸い取られていく仕組み。

単純に、軽自動車、自賠責その他オプション込みの130万を

⇒一括で購入。130万支払う。終わり。

⇒6年間ローン。6年で25万以上の金利を支払う。
 最終的に155万の車を買ったことになる。

「一括で買うと25万も得なのね」

「その25万を何か他のことに使えれば尚いいよね。
 普段から貯金してれば一括で買えるな。
 6年後を考えれば確実にお金が浮くぞ」

賢人君のお母様は、向こう20年先までの
自動車の買い替え費用を
変動支出として計算してるそうよ
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
(田舎だから車が必須)

そして金利分で浮いたお金を株式に投入。
買うのは財務健全な高配当銘柄に限る。

ただ持ってるだけで毎年株の配当金が入り、
さらにお金持ちになる。

仮に100万円分の株式を購入。
配当利回り3ぱーで回すと、
10年後には30万くらい増える計算。
(配当金に対する課税率はめんどいので考慮しない)

なるほど。一般人とは考えてる次元が違う(^○^)

時間で損する。時間で得する。
金利とは、時間である。

「金利って知れば知るほど恐ろしいよな(;・∀・)」

……。頭の良い人の話は勉強になるわ。
何が賢いって、賢人君のお母さんは常に
10年先を考えて家のお金を動かしているところよ。

一家の主婦じゃなくて会社の経営者みたい。

「賢人君。上に出た2500万の住宅の金利はいくらなの?」
「35年ローンだと、金利の相場が1100万円」
「35年で1100万円も金利を支払うの!!?
 Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン」

35年の元利均等返済(金利と元金の支払額が
いろいろ調整されて35年間、毎月定額になる)
で、なんと1000万を超える金利を支払うんですか!!

Σ(゚д゚lll) 今日の話で一番ショックでした……。
私のお父さんは、どうやってうちの家を買ったんだろう…

賢人(坂上家は金持ちだから一括で買ってそうだな)

※住宅を一括で買えた場合、世帯の可処分所得が激増。
 あとはお金が湯水のごとく増えていくので資産家になれます。
 ただし、お金を上手に使えれば。

「ちょっと気になったのだけど」
「うん?」

「収入が多い人の方が、固定支出を減らすことに
 頑張ってる人より有利なんじゃないの?
 だって毎月お金がたくさん入ってくるのだから」

⇒実は高収入でも貯金ゼロの人はいるらしい。

そういう人に多い事例が、

・買い物レシートをもらわない。
・仕事の付き合い(飲み)が多い。ストレスで衝動買いが多い。
・いったい何を買ったのか覚えてない。
・そもそも忙しくて冷静になる暇がない。
・家計に頭を悩ます余裕がない。
・海外旅行が趣味。
・女遊び(風俗など)が趣味。
・月末なると毎回お金がピンチ。

上は、お金のプロ(FP)が実際に相談された事例を参照してます。

重要なのは「入ってきたお金」を
「どうやって貯金し、管理し、運用するか」

入るお金より、出て行くお金を減らすことが大切なんですか( ゚Д゚)
確かに全部使ってたら、どんな高給取りでも最後はゼロですものね。

「そのためには、お金の出入りを正確に把握しないといけない。
 何を買ったか覚えてない人なんか典型的な悪い例だよ。
 生活費だけをお給料から差し引いて、余った部分を貯金が基本なのに」

それができない人が、
前の話に出て来た『貯蓄ゼロの世帯』の率を押し上げてるそうです。
若い人ほど貯金はしてないようです。

「固定支出額は大切だぞ。生きていくのに必要な最低限の金額がこれだ。
 これさえ減らせば自動的に貯金に回せる金額が増えていく。
 この仕組みを知るか知らないかで将来は劇的に変わるぞ」

「大きな変化じゃなくて、小さな変化をコツコツと。
 これが資産形成に必要な知恵なんですね」

「あと忍耐。我慢しないとお金はたまらない。
 我慢できない人は、やっぱり貯金できない」

「不景気だとストレスで余計に使っちゃいそうですよね。
 将来の危機感を持たないと」

「日銀の金融政策を知れば、日本の経済がどんだけ
 極限状態なのか理解できるようになると思う。
 特に金融と財政はヤバいなんてもんじゃない。地獄だ。
 じゃんじゃん金使ってる場合じゃねえよ」

・小さな努力

ペットボトルや缶ジュースは、スーパーやドラッグストアで買う。
アイスなども同様。コンビニはあまり利用しない。
お洋服の衝動買いをしない。などなど。

「私のこと言われてるのかと思った(>_
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