セリフ詳細

イブン・スィーナーはガレノスの医学をベースに、『医学典範』をまとめたが、血液が唯一の自然な体液だとするガレノス医学の考えには同意しなかった。スィーナーは、血液が腐敗・希薄化・濃縮化などで変化したものが、粘液、黄胆汁、黒胆汁だと考えたが、四体液はすべて必要なもので、各々に「自然的」「不自然的」の2つの状態があるのだとした。体の各器官によって成分、性状が違うのだから、固さや柔らかさといった違いをもたらす他の体液も不可欠だと考えたのである。

作品タイトル:フェリペと学ぶ医学の歴史

エピソード名:33、四体液説(6)

作者名:Petronila

95|日記・個人ブログ|連載中|117話|122,238文字

医学の歴史, 16世紀, スペイン, アスクレピオス, ヒポクラテス, ガレノス

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『医学の歴史』について、アクスレピオス、ヒポクラテス、ガレノスなど有名人物を題材に、フェリペとニコラス医師を中心に会話形式で綴っていきます。