セリフ詳細

自分の場合は、人脈は「広げる」というよりも、「確定させる」という要素のほうに重きを置いています。これはビジネス畑出身だからでしょうね。


皆さんも忙しいでしょうし、ぼくも忙しいですし、そうしたなかにあって関係性の構築が難しいと判断すれば、いつまで望みをつないでいても仕方ないですからね。

相手を絞り、とことんその相手には尽くします。一方で続かない相手とは終わらせます。人脈を取捨選択しているんです。


お礼メール一本送ったあとのレスポンスで、即座に判断できるのはありがたいものですよ。だからメールの返答がないとか、社交辞令の返答とかは残念なんてまったく思わず、切れたという状態が確定したことはとても有用なことです。いや正確には社交辞令のレスポンスがあったら放置状態で繋がっておけばいいんですが、人脈のうちに勘定することは一切ありません。




ちょくちょく経営者の間で交わされる話ですが、

我々の一番大事な仕事は何だと思いますか?


う~ん、あんまり皆さんの前で言いたくないなぁ……。

だからこの座談会は自分が来るべきところではなかったのですが……ぼく個人が一人だけ言っているわけではないですからね。

それは

人を辞めさせること

です。


人を切っていくことこそが、そこそこの戦歴のある経営者の、一番大事な仕事です。これ、ちゃんと書くと本一冊になります。ここでは詳述は避けますが、どうか誤解しないでください、嫌な意味で語っているわけでは本当にないのです。事業のため、組織のため、一緒に働く仲間のため、ひいては辞めてもらう当人のためにも、いるべきではない方となるべく穏やかに距離を取ることが必要です。

これは上でぼくが挙げた「人脈を広げるのではなく、確定させる」ということとも合致した視点なんですよ。

「こいつは永遠に俺の同志だ!!」と確信した相手に対してはとことん尽くしていくスタイルである以上、そんな相手が1万人いたら逆に困るんですよ。たとえれば自分秘密結社の同志を決めていくみたいなものでしょうかね。いったん同志となれば、そいつは死ぬまで同志です。

作品タイトル:第14回トークメーカー座談会『おれたちはまだコネのなんたるかを知らない』

エピソード名:三、出会った後に何をすべきなのか

作者名:架神恭介  cagami

79|創作論・評論|完結|5話|48,353文字

座談会, 至道流星, 坂場有妃子, コネ, コネクション, 架神恭介

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日時:10月22日(土)20時開始(21時からは一般ユーザーも参加可能です) → 25日20時まで。


われわれフリーランス(作家・漫画家・イラストレーターなど)にとって職能と同じくらい重要なものがあります。そう、それがコネです。

ぶっちゃけ、コネさえあれば食いっぱぐれることはそうそうない!

なんだか邪悪で淫靡な雰囲気の漂う、この「コネ」という概念ですが、しかし、これはよくよく考えれば決して簡単なものではないのです。
考えてみて頂きたい。あなたが有名人のAさんにたまたま会って、その場で挨拶を交わして握手をしたとしよう。これは「コネ」なのか? そこから漫画家や小説家であるあなたは、何かの仕事やマネーを生み出すことができるのか??

いや、できない。

正確に言えば、そこで止まってしまえばコネにはならない。「コネ」とはおそらく「面識」ではない。「信頼」「信用」に近い概念なのではないか?
そして、「信頼」はたぶん融通も効く。「紹介」という概念により、「信頼」は物流のように移動するものかもしれない。


「コネ」という概念は、普通の人が何となく思っている以上に、探求すべきものであると思われます。
「面識」が「コネ」へと変わるためには何が必要なのか。「コネ」の正体とは一体何なのか?
それを知れば、われわれはコネを自在に操り、活用できるようになる……!?

今回は漫画関係の人材仲介会社「クリアーティ」を営む坂場有妃子さん(つまりコネのプロです!)をゲストにお迎えして、謎に包まれたコネの正体を探っていきます。


・コネから仕事が生まれる謎
・人と出会うための方法
・なぜコンタクトできないのか?
・コミュニケーションの注意点
・その他大勢ではない「特別な一人」になる方法
・「面識」が「コネ」へと変わる条件
・「信頼」は貸し借りできるか


※この座談会はマンガ新連載研究会(https://lounge.dmm.com/detail/284/)との連動企画です。この座談会で得られた知見を元に、10月29日のマンガ新連載研究会・定例勉強会午前の部にて、コネに関する講座「おまえらはまだコネのなんたるかを知らない」を行います。