セリフ詳細

 岬の両親は、公園の辺に埋まっていた不発弾の爆発で死んだ。そんな理不尽なことで天涯孤独の身となったことが、ルーツという揺るぎないものを探し求める動機になっているんだろう。そこら辺を受け止めてやらないと、岬の心の闇は救ってやれない。

作品タイトル:僕の実家では第一次世界大戦が終わる頃まで狐が人を化かしていた

エピソード名:岬さんの暗い貌(かお)

作者名:hyoudo

11|恋愛・ラブコメ|完結|128話|58,049文字

恋愛, あやかし, ファンタジー, チャットノベル大賞

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 僕の実家では、第一次世界大戦が終わる頃まで、狐が人を化かしていた。
そんな田舎暮らしがイヤで、下宿してまで都会の高校を選んだけど、そこで待っていたのはバイト生活。
軍から奨学金借りて、大学出たらお礼奉公に入隊するか……。
そんなことを考えていた矢先に、僕には好きな人ができた。
何処か陰のある、才色兼備の彼女と放課後で図書館を過ごすことになったけど、僕には秘密があった。
 いつも僕につきまとう、セーラー服姿の不思議な「妹」……。