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>小説家を志したきっかけは?


ぼくの成り行きについては過去に開催したNOVELDAYS座談会でしばしば書く機会があったので、一部のNOVELDAYSユーザーさんには「また同じ話か」と思われるかもしれませんが、大筋の概略だけ再度触れてみます。


ぼくにとって小説家などまったく想像外でした。人生のなかで小説というものに関連するとさえ一度も考えたことありませんでした。

ただ、20代のころに別名義ですがビジネス書などは出していましたし、経営・金融系のマンガ原案にも携わらせてもらったことあります。いずれもビジネス系の版元さんから声をかけてもらって書いたものです。

経営歴は長くて19歳のころからやっていまして、かれこれ20年になります。ご自身で創業された事業家の人は誰もが実感としてわかるはずですが、当然紆余曲折は経ていまして、信じられないくらい稼いだこともありましたし、貧乏のどん底だったこともあります。ちょうど貧乏だったタイミングにて、過去の実用書などの出版歴から、ビジネス書のゴーストライターの仕事をこなしました。ゴースト1冊90万の買い切りでしたが(当時の相場)、ぶっちゃけた話、ぼくがゴーストで適当に書き殴ったこんな焼き直しのペラペラでどうでもいい内容の他人名義ビジネス本がバカみたいに売れたりするのを半ば笑って絶望しつつも楽しんでみていましたね。事業のほうが安定してゴーストは割に合わなくなりさっさとやめたのですが、ある時ある編集さんから「小説っぽいビジネス書が売れ筋になってきてるみたいだけど」という相談がありました。自分にできると思わなかったのですが、書いてみたらたしかに小説っぽくなって、それを見せたら「これは小説だから応募してみたら」と言われました。そこですぐ結果が出て、かつ編集者が直接読んでくれる講談社BOX小説賞が間近にあったので、そちらに出してみたところ大賞を受賞させてもらったのがキッカケとなりました。講談社BOXではまったく売れなかったですし(デビュー組たくさんいるはずですがここでは誰も売れていないはず)、ここじゃ書けないことも色々あったにしても、講談社だったからこそ自分が引っ掛かったのは間違いないと思っていますし、何だかんだいいつつ講談社デビューだったからこそ続いていると思えます。


小説自体は、学校の国語の教科書で触れた程度で、たしなんでもいなかったです。今もそうです。ただこれは小説が好きとか嫌いとかそういう次元の話ではなくて、普段は何かをゆっくり読んだりしているような時間がまったくないことが原因です。ぼくは極度のワーカホリックで、たぶん世界一仕事をしている部類のある意味で狂人です。まぁぼくのような狂人は、シリコンバレーや深センに行けばゴロゴロしていますけどね。昔の日本にもそうしたタイプが一部いた頃があったらしいですが、今じゃそんな人見ませんね。だから小説どころかビジネス書も読みません。ただし時事系の最新情報や、海外事情を扱った論文などには時折ですが投資判断のために目を通しています。だからぼくの場合には、文章はアプトプットだけでインプットがないですが、たぶんアウトプットがインプットにもなっているのでしょうね(皆さまには感覚としてわからないだろうと思いつつ)。


物凄い色々と端折ってますが、一つだけ重要なポイントかなと思われたのは、経営・金融方面におけるマンガ原作の依頼が某ジャンプ系編集部から20代終わりころあったことがありました。それは形になりませんでしたが、そのとき1年くらいちょくちょく集英社に出入りさせてもらいまして、キャラクターというものを知ったことが大きかったのは間違いありません。自分が後にも先にも物語創作というものを学んだ唯一の場所でした。

作品タイトル:NOVEL DAYS リデビュー小説賞 座談会(第二部閉幕!)

エピソード名:リデビュー小説賞 座談会 #5

作者名:講談社タイガ公式  kodansha_taiga

228|創作論・評論|完結|9話|126,227文字

【リデビュー小説賞】, 講談社タイガ, 講談社ラノベ文庫, 講談社ノベルス

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「NOVEL DAYSリデビュー小説賞 座談会」

現在第二部も終了いたしました。

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■参加者
司会:作家 至道流星

講談社ラノベ文庫 編集長
講談社タイガ 編集長

リデビュー賞応募者のプロ作家の皆様

■開催概要
講談社が主催する「NOVEL DAYS リデビュー小説賞」についての座談会を開催いたします!
この賞を開催するにいたったの経緯や、現在の出版市況、小説に対する思いなどを、縦横無尽に熱く語っていただきます。

「リデビュー小説賞」の応募資格をお持ちのプロ作家の方々からのコメント、ご意見、ご質問なども大歓迎です。

*応募者や応募検討中の方へのご質問などにもお答えいたしますので、今回の座談会への参加者(書き込める方)は「リデビュー小説賞」への応募資格のあるプロ作家の方に限らせていただく形にて開催してみます。

座談会は、2018年10月18日(木)の16時頃~1週間後の25日16時頃までを予定しております。

リデビュー小説の開催概要はこちらをご覧ください。
https://novel.daysneo.com/award/kodansha001.html

*こちらの座談会は開催当時の紹介です