セリフ詳細

すごいすごいと聞いていたんですが、これはまたほんとにすごい。
ちゃんと小説になっているのに、ちゃんと文学の教科書にもなってる!
そのうえ大学の権力構造や文学界・ブンガク批評行為もろもろへのエスプリの効いた痛烈な批評になってます。
批評という行為を批評しつつ、作中の唯野教授が自身の書いた文学小説のみならず筒井康隆まで批評しちゃうメタメタな構造もまさに筒井康隆。文芸という「芸」の達人だわあと、名人芸に酔いしれながら一気読みでした。
唐突に(と言ってもそれもまた芸なんですが)はじまる講義がこれまためちゃくちゃ興味深くそして面白いのです。これはすごいわー。

ちなみに、この本、古本屋さんで買ってきたんですけれども、参考になりそうな本のタイトルにバンバン赤線が入ってましたです(^^;
いいんだけど、ボールペンでいれるのやめてよねー、あと、線引いたの売らないでよねー(笑)

作品タイトル:らせんの本棚・IV

エピソード名:『文学部唯野教授』

作者名:神楽坂らせん  K_rasen

58|創作論・評論|完結|104話|95,832文字

レビュー集, SF, ファンタジー, 実用書, マンガ, コミック, その他, もろもろ, なんでも, ござれ

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【電子書籍化しました!】

星図にも載っていない辺鄙な宙域のはるか奥地、銀河の西の渦状椀のそのはての、地味な隅っこのそのまたはずれに、何の変哲もない小さな黄色い太陽があった。
いくつかの惑星がその重力圏にぶらさがって悠久の昔から飽きもせずくるくると回っていたのだが、その中の、大体一億五千万キロメートルほど太陽から離れたあたりの軌道に、これまたぱっとしない青緑色の惑星があり、このあたりでは地球と呼ばれていたそうだ。
その地球の一角で細々と運営されているGoogle+という過疎SNSの中の、これまたはずれのほうに『本が好きコミュニティ』というささやかな本好きがあつまるコミュニティがあった。
これは、その『本が好き』コミュニティにアップされた、【神楽坂らせん】による本のレビューをアトランダムにコレクションする摩訶不思議なレビュー集である。

※レビューの対象は児童文学からファンタジー、SF、コミックから実用書などなど、とくにジャンルは定めていません。本好きがてきとーに手に取って面白かった本を中心にお送りします。

※各話ごとに一冊(または1シリーズ)の紹介を基本にしています。もともとアトランダムに紹介していますので、どの話から見ていただいてもOKです。お好きなお話からどうぞ♪

※「らせんの本棚」①~③までは、某Kindleでひっそりと電子書籍として出版しておりますので、(アンリミテッド会員ならタダだよ!)古き良き時代の電子の本棚をご覧になりたい方は、そちらのほうをご参照ください。

※各レビューに掲載しております書影などの著作権は各出版社・著者に帰属します。

※電子書籍版は https://www.amazon.co.jp/dp/B07BPCVZBL となります。2018年3月26日夕刻より5日間無料キャンペーンしますのでぜひどうぞー♪