セリフ詳細

男はよろめきながらも、刀を躰から抜き、私と向き合った。唇の隙間から、以上に伸びた犬歯が見える。サエと動物に残った噛み跡を、思い出した。影の付かぬ躰、そして心臓を突かれても死なぬ生命力。見当どおり、西洋で言う、吸血鬼と呼ばれる怪異だと、私は確信した。

作品タイトル:佐島国奇譚

エピソード名:妖刀事変

作者名:ぺんさん  Pen_san

4|ファンタジー|連載中|1話|4,639文字

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邪な存在をみることのできる主人公が、昔お世話になった師匠の娘を助けるために何とかする話です。
ツイッターでお題を貰い、一時間で短編を書くシリーズです。
お題
『超能力』『救い出す』『刀』『眼鏡っ娘』