セリフ詳細

ムアーウィヤはクライシュ族の妻の子である長男のアブドゥッラーを後継者の候補から外した。これは恐らく、カルブ族の妻の生まれであるヤズィードに対するシリアでの強力な支持によるものであった。カルブ族はシリア南部で支配的な部族であり、より大きな部族連合であるクダーア族を率いていた。クダーア族はイスラームが成立する遥か以前にシリアで勢力を築き、アラビアとイラクのより自由闊達な気質の部族とは対照的に、ビザンツ帝国の下でかなりの軍事経験を積むとともに階層的秩序にも精通していた。一方、シリア北部はムアーウィヤの治世中にその地へ移住してきた部族連合のカイス族によって支配されていたが、カイス族はウマイヤ朝の宮廷におけるカルブ族の特権的な地位に不満を抱いていた。

作品タイトル:フェリペと学ぶ医学の歴史

エピソード名:95、ヤズィード1世(5)

作者名:Petronila

95|日記・個人ブログ|連載中|117話|122,238文字

医学の歴史, 16世紀, スペイン, アスクレピオス, ヒポクラテス, ガレノス

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『医学の歴史』について、アクスレピオス、ヒポクラテス、ガレノスなど有名人物を題材に、フェリペとニコラス医師を中心に会話形式で綴っていきます。