セリフ詳細

〈独言〉 都までって園遊会とははた疲れたな。それにしてもと思い返せば、まったく今宵ほど不思議な饗宴もあったものかね。ようやく望外の機会チャンスが巡ってきた。それは分厚い緑雲の切れ間から天の女神様がお出ましになり、日当たりの悪い谷間に咲いている不世出の花をお掬いになって、そうして晴れ晴れとした見晴らしよい丘の上に据えてくださる、謂わばそんな良縁チャンスなのだ。いやはや、この老いぼれた年になってそうこううのも憚られるが、素晴らしいことだけは確かだ。とにかく朝一番にこのことをわが家に知らせなければならん。こんなうまい話がどこに転がっていよう、早速愛娘に良い知らせを。やあ、召使エスレか、おはよう。

作品タイトル:エルフの森とユリシーズ

エピソード名:第一場

作者名:ぽちょむ亭もーち  efkefk

25|ファンタジー|連載中|5話|9,265文字

エルフ, レーゼドラマ, チャットノベル, ユリシーズ

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エルフの都で大会が開催される。それは最も優れたエルフの男女を決める為の祭典だった。みずからの娘であるメイの勝利を確信するイルビスは、ジェムナルとの結婚を目論むフローリアに金を貸す。この証文が波紋を呼び起こし、栄光をめぐる物語の幕は開いてゆく。

戯曲

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