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>全然だいじょうぶですよ!

では、最初にクラウドファンディングの罪のほうからということで、経営面からのご指摘を書かせていただきます。
少しでもこのボードゲーム経営論が書籍として有用なものになればと……。


経営面からいうと、クラウドファンディングは好ましくないと想定されます。
なぜか。
日本では20%前後を運営会社に抜かれることですね。これはもう、経営者としては論外になってきます。
悪名高き商工ローンだってこの超低金利の状況では年利10%とかですよ。20%はかなりの一撃です。

たとえば会社で出資金を募るケースがあります。これなどは、誰か他社に抜かれるお金はありません。ほぼ99%が会社の資金として自由に使えます。
ただし正確に補足すると、増資の登記申請においては、増資資金の0.7%が登記費用として発生してしまいます。さらに正確に補足すると最低3万円とか様々な細かい登記にかかわる規定があるのですが、そうした方面はいったん脇におきましょう。

で、会社で資金を集めた場合には0.7%の登記費用という話に戻します。
たとえば3億円を集めたとしましょう。このとき、0.7%とすると、210万円が国にもぎ取られてしまうわけです。1億円の増資でも、70万円ですよ。我々経営者としては、歯ぎしりするほど苛立たしいものなのです。

資本金をデカく見せて信頼感を演出したり、株式公開を目指している場合には、資本金を積み上げる必要性が出てきます。そのようなケースにおいて、我々は0.7%の負担を泣く泣く行います。
でも、わざわざカネの桁の額という小賢しいことで営業上の信頼感を演出する必要もなく、株式公開を目指してもいない場合には、経営者が会社に資金を貸し付けるという処理で済ませる場合が多いです。経営者の自社への貸し付けは、"実質的に"増資とそれほど変わりありませんし、いやむしろ会社と個人の間で資金を自由に出し入れできるので、色々有利なんですね。0.7%がもぎ取られることもありません。

このような、爪に火を点すような方策を経て、コツコツと我々は日々研鑽しているわけです。
ここに、民間団体に20%も抜かれてしまうという事実は、多少大げさに言えば、我々の目の前を真っ暗にしてしまいます。

ただこれは結論ではないので、先を続けます――。

作品タイトル:架神恭介の超実践ボードゲーム講座

エピソード名:二、クラウドファンディングの功罪(前編)

作者名:架神恭介  cagami

51|創作論・評論|完結|5話|57,294文字

ボードゲーム, 創作論

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2017年春のゲームマーケットにて『戦闘破壊学園ダンゲロス・ボードゲーム』を260個(130万円)売り上げた架神恭介!
なんだかめちゃくちゃスゴイような気がするが、これはいかにして成し遂げられたのか?
というか、それは本当に大成功なのか?
おい、かがみ、おまえほんまに儲かっとるんか!?

相も変わらず赤裸々に全暴露する創作論! 
今回はボードゲーム制作の裏側に迫る!!

5/26の『ダンゲロス・ボードゲーム』一般発売を記念して後追いスタート!
ゲームデザイン論とかは一切語らんぞ!
「超実践」的な内容で送るハードコア創作論!
たくさんミスったし、ちょっと恥ずかしいけど、まあいいや!

横槍・質問、大歓迎!
書き終わった瞬間に有料化するから、読むなら今だ!


※このコラボ作品に書き込む人は著作権を放棄してくれ!
俺が後で有料化したり、好きなように編集するからな!!
 
 
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