セリフ詳細
8人の全く違う視点から語られるのは、それぞれの目から見た、二人の本当の姿。
最後の最後まで本人たちの主観は出てきませんが、それでも、くっきりと鮮やかに、二人の人生が描かれます。
一話一話全く別の話なのに、ぐっとくるエピソードばかり。そして、全てがちゃんとつながりあっている構成は見事としか言いようがありません。
人生、夫婦生活は楽しいことばかりではなく、悲しいことも嫌なこともある。けれども、どうかこの二人は幸せになってほしい。いや、なるに違いない。そう〜「末ながく、お幸せに」〜と心から祝福したくなる、そんな素敵なお話なのでした。
で、技巧的にも、ほんと素晴らしいの一言です。
主人公が最後まで出てこない(会話の中では出てきますが)お話、初めて読みましたですよ。でも、ちゃんとどういう人物なのか(人の目を通して)伝わってくる。ほんと素晴らしい。あさのあつこ先生、お見事と言わせてください。いやほんと、すごいわー。
作品タイトル:らせんの本棚・IV
エピソード名:『末ながく、お幸せに』
★58|創作論・評論|完結|104話|95,832文字
レビュー集, SF, ファンタジー, 実用書, マンガ, コミック, その他, もろもろ, なんでも, ござれ
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【電子書籍化しました!】
星図にも載っていない辺鄙な宙域のはるか奥地、銀河の西の渦状椀のそのはての、地味な隅っこのそのまたはずれに、何の変哲もない小さな黄色い太陽があった。
いくつかの惑星がその重力圏にぶらさがって悠久の昔から飽きもせずくるくると回っていたのだが、その中の、大体一億五千万キロメートルほど太陽から離れたあたりの軌道に、これまたぱっとしない青緑色の惑星があり、このあたりでは地球と呼ばれていたそうだ。
その地球の一角で細々と運営されているGoogle+という過疎SNSの中の、これまたはずれのほうに『本が好きコミュニティ』というささやかな本好きがあつまるコミュニティがあった。
これは、その『本が好き』コミュニティにアップされた、【神楽坂らせん】による本のレビューをアトランダムにコレクションする摩訶不思議なレビュー集である。
※レビューの対象は児童文学からファンタジー、SF、コミックから実用書などなど、とくにジャンルは定めていません。本好きがてきとーに手に取って面白かった本を中心にお送りします。
※各話ごとに一冊(または1シリーズ)の紹介を基本にしています。もともとアトランダムに紹介していますので、どの話から見ていただいてもOKです。お好きなお話からどうぞ♪
※「らせんの本棚」①~③までは、某Kindleでひっそりと電子書籍として出版しておりますので、(アンリミテッド会員ならタダだよ!)古き良き時代の電子の本棚をご覧になりたい方は、そちらのほうをご参照ください。
※各レビューに掲載しております書影などの著作権は各出版社・著者に帰属します。
※電子書籍版は https://www.amazon.co.jp/dp/B07BPCVZBL となります。2018年3月26日夕刻より5日間無料キャンペーンしますのでぜひどうぞー♪