セリフ詳細

時折、というか、集団のあるところ、潜在的にはいつもすでにそんな空気が蔓延しているような気がする。誰かがスケープゴートになることで、あるいはスケープゴートの仕組みそのものが、生贄が、いわば〈下〉から集団を支えているんだ。
誰かが犠牲になることで、みんながまとまる。これをな、今村さんは〈第三項排除〉、もっと細かく言うと〈下方排除〉と名づけている。生贄は〈第三項〉の一種であり、みんなから一斉に踏みつけられてるんだからさ、明らかに〈下方排除〉だろう。

作品タイトル:哲学BARへようこそ! - 国家とはなにか?-

エピソード名:3 今村仁司・第三項排除モデル

作者名:千夜一夜読書人  nomadologie

18|社会・思想|連載中|21話|74,412文字

哲学, 思想, 言論, 国家とはなにか, 哲学カフェ

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「哲学カフェ」小説です。
『ソフィーの世界』のようなものだとご理解(ご容赦)ください。
内容に関する間違いの指摘や批判など、大歓迎ですので、ご意見いただき、
随時update訂正していきたいと思います。
そうなりますとまさに「電子版・哲学カフェ」ですね・・・