セリフ詳細
泣いた! めっちゃ泣いた!
大気の流れと寒暖、すなわち気象を読み取ることに長けた一族。
ほんのすこしだけ普通の人には見ることができない先の出来事が読める、それだけで彼らはその時代時代の人々に利用され、恐れられ、虐げられる。
降雪や台風、嵐に雹、時には地震、地すべりなどを予期して、人々に警告をする。だが、気象に盲目な人々は、信じるより先に、逆に彼らが災害を引き起こしたと恐怖して弾劾し排斥しようとする。
見えすぎる者たちの悲哀とドラマ。
現代と過去の物語が交錯し、世代を超えた約束を金色に輝く小瓶が静かに見守る。
うわあ。もうだめ。泣ける。こういう設定、めっちゃ弱いんですよー。
思い出しながら書いててまた泣けてきた。えぐえぐ><
前作、『雲の王』はほぼ現代が舞台のSFテイストな自然科学・気象エンタメ(?)でしたが、今回はより人々の思いや感情といった物語に主眼をもってきているよう。
もちろん、科学的考察もわすれていませんけれど、それよりぐっと人の心に寄り添った感じでした。
こうした書き分けができるのもこの著者のすごいところです。
どうやらこの気象シリーズ? シリーズ化する様子(ですよね!)なので、この先も楽しみですわー☆
作品タイトル:らせんの本棚・IV
エピソード名:『天空の約束』
★58|創作論・評論|完結|104話|95,832文字
レビュー集, SF, ファンタジー, 実用書, マンガ, コミック, その他, もろもろ, なんでも, ござれ
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【電子書籍化しました!】
星図にも載っていない辺鄙な宙域のはるか奥地、銀河の西の渦状椀のそのはての、地味な隅っこのそのまたはずれに、何の変哲もない小さな黄色い太陽があった。
いくつかの惑星がその重力圏にぶらさがって悠久の昔から飽きもせずくるくると回っていたのだが、その中の、大体一億五千万キロメートルほど太陽から離れたあたりの軌道に、これまたぱっとしない青緑色の惑星があり、このあたりでは地球と呼ばれていたそうだ。
その地球の一角で細々と運営されているGoogle+という過疎SNSの中の、これまたはずれのほうに『本が好きコミュニティ』というささやかな本好きがあつまるコミュニティがあった。
これは、その『本が好き』コミュニティにアップされた、【神楽坂らせん】による本のレビューをアトランダムにコレクションする摩訶不思議なレビュー集である。
※レビューの対象は児童文学からファンタジー、SF、コミックから実用書などなど、とくにジャンルは定めていません。本好きがてきとーに手に取って面白かった本を中心にお送りします。
※各話ごとに一冊(または1シリーズ)の紹介を基本にしています。もともとアトランダムに紹介していますので、どの話から見ていただいてもOKです。お好きなお話からどうぞ♪
※「らせんの本棚」①~③までは、某Kindleでひっそりと電子書籍として出版しておりますので、(アンリミテッド会員ならタダだよ!)古き良き時代の電子の本棚をご覧になりたい方は、そちらのほうをご参照ください。
※各レビューに掲載しております書影などの著作権は各出版社・著者に帰属します。
※電子書籍版は https://www.amazon.co.jp/dp/B07BPCVZBL となります。2018年3月26日夕刻より5日間無料キャンペーンしますのでぜひどうぞー♪