セリフ詳細
『ワンピース』は現実世界の何かを問題にするというよりは、勧善懲悪の道徳思想に基づいて、武力により、より強い圧政者を倒していくことを描くことを主題の一つにしているように思います。
たとえば、リク王を排除し、国王の座についたドン・キホーテが支配するドレスローザでは、トンタッタ族が奴隷労働させられ、シュガーの能力によっておもちゃにされたものは、記憶を消され労働に従事させられていました。ルフィ達がドフラミンゴファミリーを倒すことでトンタッタ族やおもちゃは強制労働から解放され、リク王が復位することになりました。
また、カイドウ率いる百獣海賊団とオロチに支配されているワノ国では、花の
百科事典で、勧善懲悪、解放戦争について調べると次のような記述を確認できます。
【勧善懲悪】
江戸時代にあっては,ひろく大衆を思想的に啓発し,嚮導(きようどう)する文学・演劇が,基本的に持つべきとされる,文学的原理であった。
明治になり、
【解放戦争】
ナポレオンに対する諸国民の解放戦争に由来し,近代国民国家の形成過程において,民族を外国支配から解放する戦争をさしていたが,20世紀に入り
これをふまえると『ワンピース』は、理想的英雄像である革命勢力が、圧政を行う支配階級を武力によって打倒し、彼らに隷従している被圧迫人民を解放することが主題の一つになっており、勧懲原理や義俠思想といった文学的原理に基づいて描かれることがあるといえるように思います。
作品タイトル:ビブリオカフェ
エピソード名:ワンピースの元ネタと主題
作者名:本の虫 AnUnknownHand
★9|その他|連載中|28話|52,528文字
哲学, 文学, 宗教
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