セリフ詳細

ごく普通の小学五年生の少年、ワタルが異世界へと旅をし、成長して帰ってくる。
ド定番の「行きて帰りし物語」。とっても王道ストーリーなのですが、ものすごく丁寧に、しっかりと、王道の中の王道を描ききっています。
あんまり丁寧すぎて、導入部の普通の少年の現実世界での生活描写が長い長いw 異世界へ「渡る」まで、この大作の1/4ぐらいあるんじゃないかしら。でも、読み飛ばさないでください。この現実世界部分のさまざまなことが、異世界「幻界(ビジョン)」で効いてくるのです。なぜなら、文字通り幻界は現世と表裏の関係で、現実世界の人々の想像力のエネルギーが作り出した世界なのだから。
テレビゲームが大好きなワタル少年が飛び込んだ幻界は、まるでファンタジーRPGのような世界。
でも、ただ楽しい夢のような世界なわけではもちろんなく、その世界に住む人々も様々な悩みを抱え、異人種間の差別等の社会問題もあったりします。最初は何も知らなかった少年も、冒険をしながらだんだんとこの世界の成り立ちや現実世界との関係などに気が付いてきて……。
ああもう、これ以上書くとネタバレになってラストの感動がなくなっちゃいそうw
ぜひ、じっくり腰をすえて読んであげてほしい大作ファンタジーでした。
おもしろいですよー☆

作品タイトル:らせんの本棚・IV

エピソード名:『ブレイブ・ストーリー』

作者名:神楽坂らせん  K_rasen

58|創作論・評論|完結|104話|95,832文字

レビュー集, SF, ファンタジー, 実用書, マンガ, コミック, その他, もろもろ, なんでも, ござれ

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【電子書籍化しました!】

星図にも載っていない辺鄙な宙域のはるか奥地、銀河の西の渦状椀のそのはての、地味な隅っこのそのまたはずれに、何の変哲もない小さな黄色い太陽があった。
いくつかの惑星がその重力圏にぶらさがって悠久の昔から飽きもせずくるくると回っていたのだが、その中の、大体一億五千万キロメートルほど太陽から離れたあたりの軌道に、これまたぱっとしない青緑色の惑星があり、このあたりでは地球と呼ばれていたそうだ。
その地球の一角で細々と運営されているGoogle+という過疎SNSの中の、これまたはずれのほうに『本が好きコミュニティ』というささやかな本好きがあつまるコミュニティがあった。
これは、その『本が好き』コミュニティにアップされた、【神楽坂らせん】による本のレビューをアトランダムにコレクションする摩訶不思議なレビュー集である。

※レビューの対象は児童文学からファンタジー、SF、コミックから実用書などなど、とくにジャンルは定めていません。本好きがてきとーに手に取って面白かった本を中心にお送りします。

※各話ごとに一冊(または1シリーズ)の紹介を基本にしています。もともとアトランダムに紹介していますので、どの話から見ていただいてもOKです。お好きなお話からどうぞ♪

※「らせんの本棚」①~③までは、某Kindleでひっそりと電子書籍として出版しておりますので、(アンリミテッド会員ならタダだよ!)古き良き時代の電子の本棚をご覧になりたい方は、そちらのほうをご参照ください。

※各レビューに掲載しております書影などの著作権は各出版社・著者に帰属します。

※電子書籍版は https://www.amazon.co.jp/dp/B07BPCVZBL となります。2018年3月26日夕刻より5日間無料キャンペーンしますのでぜひどうぞー♪