セリフ詳細

参加されたみなさま。




今回は前回に比べて発言回数が少なくて申し訳ありませんでした。


いちおう、締めということで、まとまるかどうかはさておき、今回の話題から離れたところになるかもしれませんが、思いの丈を綴っておこうと思います。




「どうやれば売れるか」「買ってくれそうな人に届くのか」「有効な宣伝方法はないのか」ということ、すべてのみなさんが関心をもたれている部分であると思っております。今回参加された作家のみなさんも、同様でありましょう。もちろん自分も同じであります。


――しかし、こう言ってしまっては身も蓋もないのですが「絶対有効な方法は存在しない」「何が売れるか、どうすれば売れるのか――は結局やってみなければわからない」ということでしかないんだということを、改めて自覚しました。


一昔前なら、「なろう」でポイントを稼ぐ→書籍化→ある程度の売れが期待できる→実際に結果が出るケース多い、という流れが可視化できていたと思います。なろう系の多くの名作もこの道筋をたどってきて、ほぼどの名作もアニメ化までたどりついているかと。……しかし今やこの道筋も、多くの出版社が参戦することで逆に結果の見通しが立たなくなり、「やってみなくてはわからない」という、ある意味出版活動のホームポジションみたいなところに落ち着いてきた感があります。


巷でよく言われるところで「あなただけにそっと儲かる方法を教えます、というのは絶対にインチキである。本当に絶対に儲かる方法であるなら、人に教えないで自分だけで実践すれば自分だけが儲かるのだから」というのがあります。昨今の出版業界の状況を見るに「誰かがいい方法を知っているのでは?」「その方法を自分たちも手に入れることができれば、もっともっと売れるのでは?」と考えたくなります。


もしそのような「確実に成功につながる方法」が存在するとしたら、とっくの昔に誰かの手の内で独占されることなく、業界の共通の知見として流通しているにちがいない、そして手垢がつくほど実践される内にいつしか効力がなくなってくる、というところまで来ているのではと思うのです。


もとに戻りますが「成功につながる、大変有効な手段などそもそも存在しない」のだと改めて自覚しなくてはならない、誰かの英知にともすれば頼ろうとする気持ちをきちんと修正していかなければならない、これから歩む道はとてつもなく苦しいけれど、行き先が見えない道はそれでも続いているのだと自覚するしかない、と今一度気を引き締めていくつもりであります。


——ですが、そんな状況でもやるべきことはあるはずです……長くなりましたので別の発言として続けます。



作品タイトル:NOVEL DAYS リデビュー小説賞 座談会(第二部閉幕!)

エピソード名:リデビュー小説賞 座談会 #2-3

作者名:講談社タイガ公式  kodansha_taiga

228|創作論・評論|完結|9話|126,227文字

【リデビュー小説賞】, 講談社タイガ, 講談社ラノベ文庫, 講談社ノベルス

189,374 views

「NOVEL DAYSリデビュー小説賞 座談会」

現在第二部も終了いたしました。

========================
■参加者
司会:作家 至道流星

講談社ラノベ文庫 編集長
講談社タイガ 編集長

リデビュー賞応募者のプロ作家の皆様

■開催概要
講談社が主催する「NOVEL DAYS リデビュー小説賞」についての座談会を開催いたします!
この賞を開催するにいたったの経緯や、現在の出版市況、小説に対する思いなどを、縦横無尽に熱く語っていただきます。

「リデビュー小説賞」の応募資格をお持ちのプロ作家の方々からのコメント、ご意見、ご質問なども大歓迎です。

*応募者や応募検討中の方へのご質問などにもお答えいたしますので、今回の座談会への参加者(書き込める方)は「リデビュー小説賞」への応募資格のあるプロ作家の方に限らせていただく形にて開催してみます。

座談会は、2018年10月18日(木)の16時頃~1週間後の25日16時頃までを予定しております。

リデビュー小説の開催概要はこちらをご覧ください。
https://novel.daysneo.com/award/kodansha001.html

*こちらの座談会は開催当時の紹介です