セリフ詳細

1431年5月24日にジャンヌは火刑台が設置されたサン・トゥーアン墓地に連れて行かれた。ここでもコーションは最後のチャンスとして「教会に服従しろ」と迫ったが、彼女は「教皇様に従います。けれども第一に神に従います」と答えた。コーションは「だめだジャンヌ。順序をつけてはだめなのだ。ただ一重に教会に服従せよ」ともう一度服従を迫ったが、ジャンヌは何も答えなかった。それを見たコーションは判決文の朗読を開始した。その大部分が読み上げられたとき、ジャンヌは火刑の恐怖にいよいよ耐え切れなくなったのか、「教会の命じるすべてのことを守ります。読むのをやめてください。貴方たちの命令にはなんでも従います」と叫んだ。これを聞いたコーションは二度と武器を手にしない、男物の服を着ない、髪を短く切らないなどからなる回心文をジャンヌに読み聞かせて、それに署名させた。そして署名を確認すると火刑を取りやめるので彼女を牢獄へ戻すように命じた。しかし火刑見物を期待して集まっていた聴衆はこれに失望してコーションに石を投げつけはじめたという。

作品タイトル:アラゴン王家の亡霊たちの呟き

エピソード名:ピエール・コーション(5)

作者名:Petronila

147|ファンタジー|連載中|852話|950,138文字

ファンタジー, 過去世, スピリチュアル, 亡霊, スペイン, アラゴンの歴史

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スペイン旅行に行った時について来たらしいアラゴン王の亡霊の呟き