セリフ詳細

よくその様な死語をご存じですな……。


ですが、あの至高なる御方は、人類の救い難くも醜悪なる悪意に関するあらゆる情報を、降りしきる雨と化して一身に集めるという(ごう)を背負われているのです。世界中から集められたそれは、既にあなたたち人間の理解を遥かに超越した情報量となっています。


 あなた達『人類』が自分たちを理解するために蓄積した情報量を競泳プールの水量に例えるなら、あの御方がこの”街”の地下に蓄えられた情報総量は、シベリアの深きバイカル湖の水量に(あたい)します。


 その一点のみを以てしても、あの御方が如何に神に近い存在か、理解いただけるかと存じますが……

作品タイトル:愛×AI傘《あいあいアンブレラ》

エピソード名:第18話:何を捨てればいいんですか?

作者名:A_la_carte

111|SF|完結|23話|152,603文字

少し先の未来, シンギュラリティ, AI, 純愛, ひきこもり, 俺の嫁, 【骨太小説】

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 若くして人生に希望を失った青年のもとに一通の広告メールが届く。『ハッピー・ボックス』という名の、AIで理想の恋人を造ることができるR指定サービス…。青年は美少女AIとの不器用な純愛生活をスタートさせるが、それは人類にとっての“パンドラの箱”でもあった。様々な中傷や迫害にさらされ続けるこの愛の行方は?