両親と弟が銃で撃ち抜かれ、その時の恐怖で水泳をやめてしまったこの物語の主人公、宇太川 福志。しかし中学校に入学してから一週間後、見知らぬ先輩から病院に来ていた。そしてその先輩から、三人を撃った犯人を探す方法を聞いた。それは、水泳で勝利を掴むことであった。しかしながら水泳をやめる、という決意は自分の中では固く、そう簡単に殻を破ることは不可能であった。そんな中で出会ったのが、幼馴染の一人である碧川 湊哉であった。
「福志！！」
「何」
「お前は俺と一生泳ごうな！！」
「…別に、どうせ一緒に泳ぐでしょ」
これは、宇太川 福志の復讐心と、そして水泳をもとに広がる青春を描いた物語である。