（作品内容）

　近未来の話である。

　2035年、ＴＳゲームカンパニーは、『リアル子育てゲーム』を開発するために、『ゲームランド』を作った。研究所兼社員寮である。宣伝では、ゲームと夢に溢れた平和な島と謳っている。　

　2050年、ＴＳゲームカンパニー社員の子どもである、幼馴染み三人組の羽賀太陽、加藤緑、南部大地（全員中３）は、ゲームランドで、幸せに暮らしていた。
　特に、素直でお人好しの羽賀太陽は、素敵な故郷に生まれ、大好きな友達や両親に恵まれ、神様に感謝するほど。
　その上、姉のように慕う加藤緑から、ずっと一緒にいると約束してもらい、太陽は幸せの絶頂だった。
　ところが、緑の両親の死をきっかけに、子供たちに残酷な運命の渦が襲いかかる。
　太陽と緑は、驚愕の真実を知らされる。彼等は、リアル子育てゲームのキャラクターだったのである。
　つまり、プレイヤーが子供たちの生活ぶりを映像で観ながら、両親役の社員に子育ての指示を出す。両親役はそのとおりに育てる。親の言うことは絶対と洗脳されているから、子供たちはプレイヤーの希望どおりに育つことになる。但し、太陽以外は。
　唯一、洗脳されていない太陽は友達を救い出したいが、自分に何ができるか悩む。果たして、結論は出るのか……。

✳小説、漫画、アニメ制作者の方、コラボ希望。