‐Q‐

作者 yumekix

[現代アクション]

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 日野葵は、京都にある浄土真宗本願寺派の寺の法務員の娘で、小さい頃から寺に上がりこんで遊ばせてもらっていた。葵が高校三年生のある日、寺が所蔵している『世尊布施論』という本を見せてほしいと言う男が訪ねてくる。男が寺を出た後、どこかへ電話して口にした「『Q』ではなかった」という言葉に興味を引かれた茜は、知り合いの学者である羽鳥蘭にその話をする。ちょうどその折、羽鳥蘭の元にカトリックの大司教が訪ねてくる。蘭が運営するサイトに、ローマ教皇庁が秘蔵している文書を暗号化したデータがアップロードされた為、それを削除して欲しいのだという。蘭がサイトの理念上、ユーザが置いたデータは削除しないと告げると、大司教はそのデータを置いた人間は、『バッドアクターズ』と呼ばれる巨大陰謀組織の人間だと明かす。バッドアクターズはローマ教皇庁のみならず、米国政府など世界中の様々な機関の中枢に入り込んで人身売買などの犯罪を行っているとのことだった。妥協案として当該データへのアクセスを一時的に禁止した蘭は、葵とともに『バッドアクターズ』の陰謀の全容を解明するために動き始める。
 一方で、葵の兄の日野賢木、画像掲示板『チャネル4』管理人の東村之博も、別のきっかけから『バッドアクターズ』の陰謀を追うことになる。カトリック教会の権威失墜と、アメリカ合衆国の民主主義崩壊を目論む『バッドアクターズ』との戦いが始まる。

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