マグネット×マグネット

作者 橋口武史

 小惑星「地玉」。そこに暮らす元地球人たちは植物からクリスタルを取り出し、それが持つマグネットの力で重力を制御し、自転周期を定め、天候を操作して、農耕を営んでいた。
 さらには、マグネット・クリスタルを星の中心に集め、地玉を元来た地球のように大きく育てることを目標としていた。
 地玉で働く宇宙のアイドル・諸星奈々は、誉田誉に、ある秘密を打ち明ける。

 人類が地玉に来て三年目の星祭りの夜、地玉はハンサモという名の侵略者の襲撃を受け、破壊された。彼は、地玉の中心にある核クリスタルを奪っていった。
 再び漂流民となった地玉人は、宇宙のレジスタンスと合流し、ハンサモが核クリスタルを使って生み出したベンタブラックホールと、純黒星雲(ベンタブラック・ネビュラ)との宇宙戦争に巻き込まれていく。
 だがその戦いには、あるとんでもない秘密が隠されていた。

 マグネットは人の中にも存在し、陰と陽の作用で天候をつかさどり、あるいは星を破壊し、さらには世界を創造する――。
 物語の半分までを、夢で見たストーリーを元に構築した、予想もつかない展開の中編SFの、宇宙的純愛ラブストーリー。

ファンレター

ファンレターはありません