まだ見ぬ空の夢をみる

作者 たちまち

[ファンタジー]

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「僕の記憶は、五年前にはじまった。
僕たちがいつ生まれたのか、僕は知らない。
五年前のある日、気づくと僕たちはそこにいた・・・」

保育棟と呼ばれる施設での出来事を思い出す。
言葉を知らず、何も考えられない。
やがて言葉と生活する術を教わる。
地下世界に暮らしていることも。
地上のことも。
そして自分の名前。
他の人たちの名前。
いろいろな記憶がにじみ出てくる。
いじめられた記憶。
大切な友だちが病気になった記憶。
大切な友だちが連れていかれた記憶。
大切な友達が二度と戻ってこなかった記憶。
そして大切な人と、ともに過ごした記憶。
掛け替えもなく大切な思い出。
やがて巣立ちの時を迎える。
どこに飛んでいくべきかも知らず。
なぜ生きているかも分からず。
そして雛(こども)たちは、まだ見ぬ空の夢をみる。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
 この作品は、先に投稿しております「地底の鳥」という作品の一つの章を訳あって丸々別投稿したものです。
 それぞれ独立して読んでいただいても支障ない(と思う)のですが、両方お読みいただくと展開や登場人物の心情の起因などが分かりやすくなって、より楽しんでいただけるのではないかと思います。
 また、こちらは「地底の鳥」とは違い、戦闘シーンなどは出てきません(鬱展開はありますが)。ですので、お気楽にお読みいただければ嬉しいです。
 よろしくご賞味ください。

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