玖泉

作者 神守椎

[現代アクション]

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目を覚ます。
暗く澱んだ空気は重く、容赦なく肺を穢していく。
視界に広がる景色は、まるで天上迄続いているのかと錯覚してしまう程窓が立ち並んでいた。
じっとりと濡れた地面には鼠が這い、ゴミが溢れ時折腐臭が鼻腔を擽る。

陽光が届く気配もなく、今が朝なのか夜なのかは分からない。
ここは行き場を失った者達が縋る最後の砦。

ようこそ、"玖泉"へ。

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