カミノイイナリー神之衣稲荷ー

作者 ぷりん頭

[ファンタジー]

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その日――殺生石は割れ、封印が解かれた。

殺生石の伝説。
青年と白狐の大蛇退治の伝説は永い時を経て風化し、やがて九尾の狐を封印する物語へと変貌を遂げていた。
薄れつつある神への信仰によって殺生石の封印さえも風化し、ついに殺生石は割れ、幾百年もの間封印していた邪な神が復活してしまった。
邪な神は十二体の神使を利用し、人々を不安や恐怖によって自らを神として信仰させ、この世全てを支配しようとしていた。
平和な世を築いた神、宇迦之御魂神はこの事態に対し、三体の神使を遣わせた。
しかし、三体の神使は失われた信仰によりすべての力を発揮できなくなっており、強い神気を持つ人間の力を借りなくてはならなかった。

「慎太郎、準備は良いな?」
「うん、行こう稲荷!」

神の衣【神羽織】を纏いて、酔いしれた同胞を古き語りで目覚めさせよ。
そして新たな信仰とともに失われた力を取り戻し、酔と邪を払い除け。

たとえ、【カミノイイナリ】と呼ばれようとも。

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