測量士K

作者 村山亮

[その他]

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「測量士の木村和彦はこれまでごく普通の人生を送ってきた」。木村は二十九歳で自殺した高校時代の同級生「M」の妹と結婚した。測量士としての生活に不満はない。妻ともうまくいっているし、子どもたちは可愛い。しかしかつてMに付けられた「測量士K」というあだ名が折に触れて蘇ってくる。その名前は彼に何かを伝えようとしているようにも思える・・・(短編小説)。

ファンレター

悔しい

NOVELDAYSに挙げられている村山先生の作品を全て読ませて頂きました。
最初はエッジの利いた作風に魅力を感じ、「小松菜通信」などは笑いが込み上げました。
作品タグに「ゴリラ」「野菜」「キュウリ」と並ぶ作家なんて他に居るでしょうか。
コメディ路線を突っ走る人なのかなと思えば、「長い下りエスカレーター、及び哲学的なゴリラ」のように終盤熱さを見せるものもあれば、「炭」のように私には理解できなかった終わり方を見せるものもあり。
特に気に入っているのは「穴」「詩人」です。
この2作品は、私が今まで抱えていた言語化できない孤立感を、小説に変換してしまったようなものです。
真似できない設定や飛びすぎるコメディに唖然としたかと思えば、痛いくらい苦悩を理解できるキャラクターが現れたりもする。
この振り回される感じが……悔しい。
「孤独の家」や「ホワイトウォール」など、まだ読めていない小説が多々ありますので、これからまた少しずつ読み進めていけたらと思います。

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