青女と木箱の花

作者 佐藤朝槻

[現代ドラマ・社会派]

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1件のファンレター

青年女性の孤独と結婚観。

拙作は即興小説トレーニングのお題に沿って書いています。お題「めっちゃ排泄」。
なお、即興小説トレーニングのサービス終了前に書いた作品であり、加筆修正して投稿しています。

なろう、アルファポリスにも掲載しています。
© 2023 Asatsuki Sato

ファンレター

素敵な掌編小説を公開してくださりありがとうございます

 状況の展開や登場人物の言動がごく自然に表現されていて、引っ掛かりを感じることなく快適に読むことができました。特に、主人公が記憶を失くしている状況下で起きる物語では、主人公の認識と事実との間に違いがあるので、わかりやすく表現するのが難しいと思います。にもかかわらず本作は自然に解釈しやすく、作者様の技量を感じました。
 表現としては、まず意識を引かれたのが「人権を与えられた獣」という表現です。人間の、理性に対する感情的な側面を指して使われたと思いますが、的を得ていて、印象的だと思います。また、後半から最後にかけて、トイレという閉鎖空間から屋外へと場所が開けていく流れがあります。これによって、主人公の精神状態がそうであるかは別としても、明るさ・読後感の良さもようなものが生まれていると感じます。途中の、カーテンから朝日が差し込んでいる描写は、場面を想像するために特に効果的です。
 また、少し個人的なことにはなりますが、主人公の置かれた状況、思考の傾向、そこから生じる言動などが、私自身から見て共感性の高いものでした。この「彼女」の存在が、私の自己肯定を少し助けてくれたように感じます。繰り返しになりますが、素敵な掌編小説をありがとうございました。

返信(2)

炊木正生 様

感想ありがとうございます。返信が遅れてしまったこと、申し訳ございません。

読みやすくなるよう、できる限り心がけていました。読みやすかったと言っていただけたことがとても嬉しいです。

表現、とりわけ「人権を与えられた獣」についてですが、炊木さんの受け止め方がいいなと感じました。
理性と感情。どちらもなくては困りますし、結局はバランス次第と思いますが、本作主人公(彼女)はまさに二つのバランスが崩れてしまっている状況です。獣の側面はまさしく一方の面が強く出ていると捉えられると思います。

執筆時は、彼女が抱える気持ちとぐちゃぐちゃになる様を想像したとき、獣という単語が浮かびました。しかし、このような強い言葉を使用するのは違和感が出るかもしれないと悩みました。素敵な感想をいただいたことで、勇気を出してよかったと心から思うことができます。

そして、感想も送ってくださったことが本当に励みになります。こちらこそ素敵な感想をありがとうございました。
炊木正生 様

申し訳ございません。上記の返信の最初の部分のみ訂正いたします。

読んでいただき、ありがとうございます。
また自然に解釈できたとのこと、そう言っていただけることが作者の冥利に尽きます。今後も精進したく存じます。

上記の返信では、「読みやすかったといっていただけて……」と炊木様の感想とズレた返信をしてしまいましたので、訂正させていただきます。

改めて、感想をくださってありがとうございました。