セリフ詳細

というと謎の怪人は踵を返して足音もせずに部屋の奥の回廊へと消えていった。


このされた黒い二つの球は呼吸をしているかのように規則しく振動しながら宙に浮いていた。すると唐突に動き出し、白い壁に突入していくと、そこには大きな円形の穴が開いていた。その向こうにあの廃墟ビルディングの寂れた暗い空間がぽっかりと広がっていた。そこからは陰気さと共にカビ臭さがわずかに漂って来て、その匂いに何故か懐かしさを感じてしまった。それが僕らが本来生きるべき空間だ。


ヨウコは黒い球が開けた大穴から壁をまたぎ向こう側へ渡った。それに続いてすぐさま僕もジャンプして飛び越え穴をくぐった。


To be continued.

作品タイトル:とある廃墟ビルディングにて~天国と地獄編~

エピソード名:第15話

作者名:Tadashi_Kimura

3|ホラー|完結|16話|73,203文字

オカルト, ホラー, 怪談, 黄昏症候群, 心霊スポット, 都市伝説, 村山台駅, 幽霊, 高校生, 超古代文明

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学校を終えて下校中の女子高校生二人組が、最近耳にした、女の幽霊の声が聞こえるという、とある廃墟ビルディングの噂話を口にした。一人がスマホを取り出して、その廃墟ビルを探索して撮影したオカルト系YouTuber怪異シーカーズの配信動画をみている内に、好奇心をくすぐられた彼女たちは、まっすく帰るための駅には向かわず、得体のしれない何か背中を押されたかのように、その駅からそう遠くないところにある噂の廃墟ビルディングへと向った。その場のノリで見に行ったにすぎない廃墟で彼女たちが見たものとは‥‥。

これは一般小説で書いた作品を、チャットノベル化してみたテスト作品だったのですが、楽しくなってもうこっちをメインで書いてます。あとこれは、必ずしも連続性のない『とある廃墟ビルディングにて』のシリーズ姉妹作品です。