セリフ詳細

「まさしくその通り。端的に言うとインターネットは人間の心理を一つのことにこだわるように仕向けるのだ。記録が劣化せず残り続けるというのは人間の生き方に合わないんだ。コンピューターが人間の変わりに記録してくれることが良いことだと皆思い込んでいるが、それは反面忘れることを難しくさせ、一つの思いや念に囚われやすくすることを意味する。インターネットでは誰かに対する敵意や憎悪に駆られた人間たちのコメントがあふれているだろう?その現象を心理学的視点からみると、固着する傾向が強められている、とも言える。固着はコミュニケーションの際の心理的齟齬の原因になるし、他人への寛容さや自分自身の精神の柔軟性をも損なわせる。その意味することはつまり、自分にも他人にとっても現実の人間関係において悪い影響しかないと言っておこう」

作品タイトル:とある廃墟ビルディングにて~天国と地獄編~

エピソード名:第14話

作者名:Tadashi_Kimura

3|ホラー|完結|16話|75,097文字

オカルト, ホラー, 怪談, 黄昏症候群, 心霊スポット, 都市伝説, 村山台駅, 雛城高校, 行方不明, 女子高生

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学校を終えて下校中の女子高校生二人組が、最近耳にした、女の幽霊の声が聞こえるという、とある廃墟ビルディングの噂話を口にした。一人がスマホを取り出して、その廃墟ビルを探索して撮影したオカルト系YouTuber怪異シーカーズの配信動画をみている内に、好奇心をくすぐられた彼女たちは、まっすく帰るための駅には向かわず、得体のしれない何か背中を押されたかのように、その駅からそう遠くないところにある噂の廃墟ビルディングへと向った。その場のノリで見に行ったにすぎない廃墟で彼女たちが見たものとは‥‥。

これは一般小説で書いた作品を、チャットノベル化してみたテスト作品だったのですが、楽しくなってもうこっちをメインで書いてます。あとこれは、必ずしも連続性のない『とある廃墟ビルディングにて』のシリーズ姉妹作品です。