第6話 水盤との出会い

文字数 537文字

「さてと…学びのカリキュラムについて考えるか…」

私は、神殿内にある図書室に向かった。
広場に差し掛かった時、私はある異変に気付いた。
中央にある噴水から、何やら物音が聞こえている。
今までに聞いた事がない音だ。
何事かと噴水に近寄ってみると、水面に小さな泡が幾つも浮かんでは消えている。
もっと良く見ようと覗き込むと、水面がユラユラと揺れた瞬間、大波が立ちガラス製の丸い器のような物が現れた。

「これは一体何だ…?」

私は思わず手を伸ばし、その器を手に取った。
それは底が浅い丸い器で、私が両腕でやっと抱えられる程の大きさの物であった。

「これは…水盤か…?」

私は、首を傾げながらも、その水盤を抱え部屋に戻る事にした。



どうにか水盤を部屋に持ち帰った私は、それをテーブルに置いた。

「なぜ、これが噴水から現れた?」

私は暫し考えたが全く分からない。
すると、私の頭に突然声が響いた。

「サビィ、ラフィ、突然で悪いが私の所に至急来て欲しい」

それは天使長ザキフェル様の声だった。

「ザキフェル様、何か御用でしょうか?」
「2人揃った時に詳細は話す。サビィ、水盤を持って私の所に来てほしい」

ザキフェル様は、水盤の事を既に知っているようだ。

「承知しました。今から伺います。」

私は水盤を抱えて、天使長室へと向かった。



ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み