事件No.2-7 氷姫ブルーとダイヤ「空」

文字数 819文字

「氷姫」それはブルーが暴れだしたときの異名。
敵は倒す。味方は裏切るかもしれないから倒す。誰も信じない冷たい姫。
この時はブルーの記憶は失わる。ブルーの時、氷姫の記憶は失われ、それを思い出させるとまた、氷姫と化す。
コントロールする術は二つある。失われた幸運を招く宝石を彼女の手に持たせること。
ただ、高速で動き回る彼女の手に宝石を置くことができる者がいるのかどうか……
もう一つは……彼女…ブルーの思念が氷姫に勝つこと。まだ、この方法の方がカラーにとっては都合がよい。

計画実行の日。
シルバー達の様子がおかしい。まあ、そんなこと……死ぬほど、どうでもいい。あの計画が知られても問題ない。全ては計算通り。
ってか逆レベルSって……何を勘違いしたんだか。何もしないって……多分。
っていうか毎回、私…最後の方、何やってるんだろう……。

予告時間になった。屋根裏から侵入する。周りの警備員や警察官は…いない?まあ都合がいいわ。この際だから……昂がいる前で盗んじゃいましょう。
わざと警報機に触れてベルを鳴らす。つく頃には、きっと屋上に仕掛けてあるパープルがうまく動いてくれるでしょうね。

ダンッ!

大きな音がして扉が一気に開かれた。
…昂?想定より早いわね。
「ブルー……まさかとは思ったがな。ここは警官に囲まれている。大人しく逮捕させてくれないか?」
「お断り。あんたに手柄を与えるとか、考えただけで吐き気がするわよ。」
そう……あんた達の一族には、もう十分なほど手柄を与えたわ。でも私の一族は何ももらっていない。その分、返してもらうわ。
無造作に台に置かれた『青空』を掴み、一言呟く。
「終了。帰還。」

ズン
低い音と共に美術館の天井が破壊され、破片が降り注ぐ。
見えた青空から、ワイヤーが降りてきた。
そのワイヤーを掴む。静かに上昇する。
昂が悔しそうな顔をしている。……ざまあみろ。
私を逮捕するなんて、あいつにはまだ無理。
青空は入手した。次は……どんな情報を持ってくる、グリーン?
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