第6話

文字数 254文字

「私がゴム跳びのゴムに足を絡めて、どうしても解けずに泣いていたら、ダンプカーが来て」
「え、ええ」
「三崎さん、私を見捨てて逃げましたよね」
「あ、あら? そんなこと、あったかしら」

ホホホホ、と笑いつつ、美香は別のことを考えていた。
隆志だったら、週刊新潮の『美坊主特集』、絶対いけるわ。
画像を撮って、新潮に送ってやろう。

「あの、隆志くん。再会の記念に、一緒に写真撮ってもいいかしら? よかったら、ラインも……」
「あ、私、そういうの苦手なんです。では」

隆志はすたすたと、次の村民の墓へ行った。
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