第4話

文字数 466文字

坊主の息子に「「坊さんが屁をこいた」をさせるのは、よく考えたら残酷な行為だったのかもしれない。
それにしてもあの、鈍臭くて小汚い少年がまさか、こんな美青年に成長していたとは。

美香は思わず、整形したの?と訊きそうになり、慌てて口をつぐんだ。
年頃になると化ける女のように、男にも大人になると美しい蝶に変身する手合いがいるのだろう。

隆志が唱和をはじめた。

摩訶般若波羅密多心経
観自在菩薩行深般若波羅密多時照見五蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不
異色色即是空空即是色受想行識亦復如是舎利子是諸法空相不生不滅不垢不浄
不増不減是故空中無色無受想行識無眼耳鼻舌身意無色声香味触法無眼界乃至
無意識界無無明亦無無明尽乃至無老死亦無老死尽無苦集滅道無智亦無得以無
所得故菩提薩垂依般若波羅蜜多故心無圭礙無圭礙故無有恐怖遠離一切顛倒夢
想究竟涅槃三世諸仏依般若波羅蜜多故得阿耨多羅三藐三菩提故知般若波羅蜜
多是大神呪是大明呪是無上呪是無等等呪能除一切苦真実不虚故説般若波羅蜜
多呪即説呪曰
羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶般若心経
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