第4話 【王さまの帰還】

文字数 1,591文字

<Knights特別会議室・24時10分>

【月永 レオ】

わははは☆ 待たせたな、おまえたち!
【朱桜 司】

reader! いったい今までどこにいらっしゃったのですか!?

ん? どこって――。むぐっ……。

【鳴上 嵐】

れおさんのことだからまた夜中にふらふら散歩でもしてたんじゃないかしらァ?
いくらreaderでも何か月も散歩はしないかと思うのですが……。

【瀬名 泉】

(小声)ばかっ! かさくんにはあんたが病棟に入ってることは秘密にするって言ったでしょ!

(小声)ごめん、ごめん!そうだったな。


【朔間 凛月】

おかえり、王さま、セッちゃん。俺たちもちょうど資料の読み込みが終わったところ。

みんなそろって、準備は万端って感じだねぇ。
当たり前じゃん。久し振りのKnights全員揃っての任務だからね。俺だって頑張っちゃうよ♪

それに今日はなんだかカラダの調子もいいんだよねぇ。


頑張る男の子って素敵だわァ。まあ、アタシも凛月ちゃんと同じくらい気合い十分だけどねェ。

ふふふっ。先輩方、本当に嬉しそうですね♪ 私も負けてはいられません!


スーちゃんだって久し振りのみんなでの任務、嬉しいくせに~。
はいっ! とっても嬉しいです! 
こうやって憧れの先輩方と一緒に仕事ができて……。朱桜司、人生に悔いなしです!
ちょっと、かーさーくーん~。
い、いひゃいれす~~。
瀬名先輩!? なぜ私のほっぺをつまむのですか!?
顔がゆるゆるに緩んでるからだよ。任務前なんだからしっかり気持ちも引き締めてっ!
そういう泉ちゃんだって嬉しいくせに♪
なーーるーーくーーん?
きゃァ、怖い顔~。
セナ、遊んでる暇はないぞ。

おれのせいで遅くなったのは申し訳ないけど、そろそろ現場に向かわないと。


また新たな犠牲者がでる。
ふふふ~。セッちゃん、王さまに注意されてる~。

っ……!

痛ったー、暴力反対~!

readerは資料に目を通さなくて大丈夫なんですか?


ん、おれは平気。大体の事件概要は把握してるから。

あそこでは毎日やることがなくってさ。


ママに頼んで、今起きてる事件の資料はKnightsの管轄問わずほぼ全部目を通してるから。


(mam……? readerのお母さまでしょうか?)
(しかし、readerのお母さまが公安にいるなんて情報は聞いたことがありませんが……)
ママ、今はそんなことをしているのねェ……。
(小声)Knightsの管轄外の事件も王さまが目を通してるってセッちゃん知ってた……?
(小声)今初めて聞いたんだけどぉ……。

(もしかしてあいつの色相が、最近また安定しなくなってきてるのってそのせい……?)


(小声)王さまは仲よくしてるみたいだけど、あの『ママ』ってやつなんか怪しいんだよね。
(小声)なんか知ってるの?

(小声)ううん、根拠はないんだけど、吸血鬼の感。


(小声)ちょっと気になることがあるから俺も探ってみる。


とりあえずザッとおさらいするぞ。今回の事件では、女性限定で殺されている。


年齢は様々だけど、被害者の女性は必ず殺された後に、どこか身体の一部が切られて植物に結合されている。

1人目は目玉が抉られてチューリップの球根を入れられてたよね。


2人目は両腕が千切られて、無造作に木の枝を刺されていたわァ。
3人目は腸が引きずり出されて、薔薇の蔦が綺麗にはめ込まれていた。

そして――4人目の事件が起きるとしたら本日なんですよね……?


うん。俺の兄のような人がそう言っていたから間違いない。
凛月先輩のお兄様は一体何者なんでしょうか……?
スーちゃん。勘違いしないでよね。アレは兄じゃなくて『兄みたいなもの』だから。
ってことで、レイが出してくれた次の事件予想地に向かう。
うん、大丈夫。
おっけ~。
把握致しました。
大丈夫よォ~。
それじゃあ、それぞれドミネーターを持って出撃だ☆

泉・凛月・司・嵐「「「「了解っっ!」」」」

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登場人物紹介

月永レオ

瀬名泉

朱桜司

朔間凛月

鳴上嵐

仁兎 なずな

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