第２話 【医療班 Ra*bits】
文字数 732文字
医療班は医師の佐賀美 陣を筆頭に仁兎 なずな、紫之 創、真白 友也、天満 光の4名で構成されており『Ra*bits』の通称で親しまれている。
主な仕事は怪我人の手当てや、色相が悪化した者のセラピーなど。
医療班リーダーの仁兎 なずなは、公安局刑事課２係の『Valkyrie』と過去に繋がりがある。
＜隔離病棟・受付＞
【瀬名 泉】
なーずにゃん。201号室の鍵ちょーだい。
【仁兎 なずな】
泉ちん……いつも言ってるけど、この時間はもう受付時間外だぞ。
Knightsに任務が入った、って言えば分かるよね？
そうは言われても……。
今日のレオちんを連れ出すのは辞めといた方が……。
大丈夫。顔見て本当にヤバそうだったら連れ出さないから。
泉ちんの顔を見たらきっとレオちんは絶対に行くって言うぞ。
……。
少しずつ安定はしてきてると思ってたんだけどさ。やっぱりまだ……。
そんなにあいつの状態よくないの？
色相が濁ってるってレベルじゃないんらろ。
泉ちんは監視官に戻れる希望もあるけれど、レオちんにはもうその希望が――
とりあえず鍵ありがとねー。
あ！？ ちょっと！ 泉ちん！ 勝手に取るなんて規則違反らりょ！？
取られる方が悪いんでしょ～。
なずにゃんも眠そうだし鍵は明日返しに来るよ。
そういうわけにはいかないらろ！
それじゃあ俺たちが任務から帰ってくる明日の朝まで起きとく？
それは……。
絶対にレオちんに無理だけはさせるなよ。
これ以上濁ったら――取り返しのつかないことになるかもしれないから。
うん。わかってる。約束するよ。
じゃあちゃんと、れおちんをここまで送り届けて……鍵は明日返しに来てくれよ。
了解～。じゃあ、おやすみ、なずにゃん。
