第１話 【騎士たちの作戦会議】
文字数 1,971文字
＜Knights特別会議室・23時半＞
Knightsのメンバーたちは、特別任務の会議の為、急遽招集が掛けられていた。
【瀬名 泉】
ちょっとぉ～、どうして久し振りの任務だってのに全員揃ってないのかなぁ？
【朱桜 司】
せ、瀬名先輩！ ごめんなさい。readerは一番の下っ端である私が探してきます！
ちょっと、勝手に出ていかないの！ あんたが探しに行ったら見つけるまで帰ってこないでしょう？
で、ですが……。
【朔間 凛月】
そうそう。いいんだよ、スーちゃん。王さまのことはセッちゃんが探しに行くからさぁ。
ちょっ、くまくん！？ いないと思ったらいきなり机の下から顔を出さないでよねぇ！
はぁ？ あんたが早すぎるんでしょ！
てかさぁ、ツッコミ忘れたけど、なんでなるくんはパックなんてしてるのかな？
俺たち今から何するか分かってる？
うふふふ。ありがと、凛月ちゃん。泉ちゃんも一緒にパックしない？
夜勤ばかりでお肌がボロボロになってるんじゃない？
なに？ 聞きたいことがあるならはっきり言いなよ。
はい……。瀬名先輩はだいぶ回復したようですが、readerの色相の状態はやはり安定しないのでしょうか？
スーちゃんが心配することじゃないから大丈夫だよ。
王さまも、もう充分大人だし、そこらへんはうまくやってける。
あいつも、きっともうしばらくすれば安定するから……。
はいはい。とりあえず今回の事件の資料はここに置いていくから、みんなは目を通してて。
大丈夫よ、司ちゃん。お姉ちゃんだって耳はいいもの！
とりあえず泉ちゃん、王さまのことは無理して連れてこなくても大丈夫だから。
今は王さま『自身』のことを一番に考えてあげて。
瀬名先輩！ readerをよろしくお願いします。
（凛月ちゃんがうまいこと誤魔化してくれてよかったわァ）
（王さまが隔離病棟に入れられていることは、今はまだ司ちゃんには言えないもの）
（これを知ったらきっと真っ白な司ちゃんの色相にも少なからず影響を及ぼしてしまうはずよ）
（まあ、『司ちゃんには言わない』って決めたのは王さま自身じゃなくて、泉ちゃんなんだけどねェ）
■天使による連続殺人事件
■被害者の女性は、×月〇日未明会社からの帰宅途中を狙われた模様。
まだ事件の真相はつかめていない。
事件直後の現場の様子は……――
死亡が確認された女性は、死ぬ直前に『天使が魂を救済してくれた』とレコーダーに自分の声を録音していた。
※X事件に関わりが深いものとして捜査を続けてください。
