三頁

文字数 732文字

「ところで、焼肉パーティーって何時からだ?」

「えっ?来るの?呼んでないけど」

「馬鹿者!私が行かなくてどうする。 
これでも、この物語の科学者担当だ」

「オタク担当だろ?まったく〜、変な物ばかり作ってさ。忘れたけど」

「ふん!ではこれを見ろ!取って置きだ。
本来なら、ライアン2で出てくる予定で。
私が造った最高傑作だ!その名もメグツー!
いや可愛くないな、メグミさんにしよう。
おしとやかな、女の子だから」

と、キャビネットのカーテンに隠れた物を出すと。そこには、等身大のヒューマノイドが立っていた。
何故か、リクルートファッションを着ていた。

「な、何だこりゃ?本物みたい。触って良い?」

頷く川上。安雄は、その顔を触った。

「ヒッ!冷たい肌触り本物みたいだ。
凄いな!動くのか?」

「当たり前だ。メグのリンクを切って。
メグミさんに切り替えれば、完成だ」

「動かせ!」

 そこで私は考えた。(川上博士)
グレイス(メグ&恵子ちゃん&メグミさん)は安雄に惚れている。
そうだ、奴の記憶を全て消そう。
いや、それはダメだ。奴に対しての、やらしい記憶を付け加えよう。
天才科学者の私なら造作も無い。フフフ。
 だが私にはプライドがあった。
それは私の事を好きになるプログラムだけは、インストール出来なかった。
私は正々堂々と、彼女から愛されるのを望んでいたのだ。
(記憶の改竄は正々堂々ではないが)
 よし!ここは食いついている安雄に、1つの策を思いついたぞ。

「いや、まだ駄目だ、微調整が残っている。
焼肉パーティーに連れて行こう。皆、驚くぞ」

 安雄は目を見開き。

「おおー、そりゃ面白いって。ところで、
このロボット全部再現してるの?その・・・」

と安雄がメグミさんの身体を、じーっと上から下まで、やらしい目付きで見回した。
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