九頁

文字数 653文字

 するとメグミさんは正座をして。
深々と頭を下げて、

「メグミです。メグの後を継いで、
皆様のメンバーと成りました。不束者ですが、どうぞ宜しく、お願い致します」

 と古風な挨拶をした。
ふん、川上の好みか、まあ良かろう。
私の物だ、と立ち上がると。
メグミさんは俺を見た。
キターッ!ライアン〜!と抱きついてくるぞ。
と思ったら、驚いた顔をしたが。ニヤリと笑いふん!と横を向いた。
 まあ、色っぽいこと〜!
ってふん!て何?待て、まさか!
川上、彼女のプログラムを変えたのか?!

 私は川上の顔を驚愕の目で睨んだ。
川上は見破ったか、と言う顔で笑っていた。
やりやがったなぁ〜!
今まで、何でしなかったんだろう?
とは思っていたが。
あいつはアホだから。(天才だけど)
その事に気が付かなかったと思っていた。

 逆に奴は、メグミちゃの身体だけでなく。
心まで触りやがったのか!
変態ここに極まれり。
正にその所業ゲスの極み!
 だが意外な事が起きた。
メグミさんが、俺の方へ、ツカツカと歩いてきたのだ。川上は恐怖の顔をした。
 まさか、私を敵と認識するようにプログラムをしたのか?!殺される?
本人にその気が無くても。
ロボット三原則は?!大丈夫か!
と、メグミさんは意味深な笑い顔で、
まるで蔑むような笑顔で(何か良い・・・)
手を差し出し、

「お久しぶりライアン。私、エッチな男も嫌いじゃなくてよ」

と言った。
川上が顔を手で覆った。
俺は胸がキュンとした。
これが、恋の始まりだった。

 終わり。



 平成29年8月23日初稿
 平成30年6月5日再編
 令和5年6月27日加筆修正
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