(四)-7
文字数 322文字
そのどよめきの中、管理官が確認していた大隅剣の父親の名前の件が発表された。
「大隅建斗」というコンサルティング会社の人間と大隅剣の父親の名前が一致したというのだ。
もちろんこれだけでは単純に同姓同名の可能性もないわけではない。ゆえに確認をする必要があった。そのため、捜査本部としては下沼勇の行方を追うだけでなく同時に大隅建斗の行方も追うことが、捜査目標になった。
このとき、鰺ヶ沢はイヤな予感がした。やや間接的ではあるが、もしも下沼勇がその父親の死の原因を大隅建斗に求めていたのであれば、その息子をホロプス山荘で殺す立派な動機になる。その上、さらに凶器を手に入れて姿を消したとなれば、その狙いは当然大隅建斗に定められているに違いない。
(続く)
「大隅建斗」というコンサルティング会社の人間と大隅剣の父親の名前が一致したというのだ。
もちろんこれだけでは単純に同姓同名の可能性もないわけではない。ゆえに確認をする必要があった。そのため、捜査本部としては下沼勇の行方を追うだけでなく同時に大隅建斗の行方も追うことが、捜査目標になった。
このとき、鰺ヶ沢はイヤな予感がした。やや間接的ではあるが、もしも下沼勇がその父親の死の原因を大隅建斗に求めていたのであれば、その息子をホロプス山荘で殺す立派な動機になる。その上、さらに凶器を手に入れて姿を消したとなれば、その狙いは当然大隅建斗に定められているに違いない。
(続く)