夢中の頃(3/29)

文字数 216文字

今考えると
信じられないのだが
子供の頃は
いつも
たんこぶを
作っていた

視力は普通なのに
距離感覚が歪んでいて
友達や妹とぶつかったり
テーブルや壁にも
激突していた

楽しくて
走り始めると
何も見えなくなり
ぶつかっても
また走り始める

小学校の通知表には
注意力散漫とか
視野が狭いと
書かれていたことを
大人になってから
知った

さすがに
人にぶつかったり
壁に激突することはなくなり
車も運転している
けれど
それは
成長したから
ではなく
楽しさが
減ったから
夢中がなくなったから
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