第4話

文字数 184文字

 次の日から、彼女は学校に来なくなった。そのことで僕はひどく落ち込んだ。けれども、そうなることを僕は分かっていた。それは彼女が望んでいたことだから。
 上空を鳥が飛んでいると、僕はどうしても想像してしまう。鳥が飛び去ったあとで、発泡スチロールの羽根が一枚、はらりはらりと落ちてくるのだ。いや、こんな想像はもうよそう。あの翼は再生した翼として、彼女を遠くへ運んでいるのだ。
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