第2話

文字数 189文字

 まだ小さいころ、彼女には本物の翼が生えていた。もちろん、本当の話かどうかなんて僕にはわからない。彼女の言葉をそのまま借りれば、彼女は


 その翼を使って、彼女は文字通りそこらじゅうを飛び回った。街にひしめく屋根の上を、ビルとビルとの間を、どこまでも続く海の上を、時には本物の鳥たちに混じって。
 透明な水のような自然さで、彼女は直観した。私はどこへだって行ける。
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