３８歳、ＣＥＯ

そんな彼女を甘やかすのは一昨年に関係を持った「CEO」である。

俗に言う不倫だが彼女は純愛と信じて疑わなかった。今では吐き気がすると、反省しているが時すでに遅しである。彼の家庭は離婚の話が進んでおり、なんと昨年本当に離婚したのだが、その当時は慰謝料だ弁護士だの荒れに荒れていた。当然でしょう。

この彼とは、彼女が転職した会社のオフィスで出会い、その夜の歓迎会ではこの人と関係を持ちたいと決めていたと言う。

簡単である。突拍子も無い話を交えながら彼の話を面白そうに聞く。
食事に何回か誘ってもらえるようにしむけ、この年代に効果的な「よいしょ」を徹底的にすれば、家庭で大事にされていないだろう男性には抜群の効果が発揮される。

彼と関係を持ちたかった理由は仕事上でもある。
既に会社のプロジェクトで決まっていた、海外出張に彼女はどうしても参加したかった。
そして彼女は、7カ国以上回るプロジェクトに見事アシスタントとして抜擢され、各国を会社のお金で周遊した。なんと彼女はこの時点でろくに英語も話せない。

とにかく彼女は器用なのだ。

だが、この彼とも結局続かない。