第1話

文字数 963文字

三月十五日(木)
友樹
 今日から日記を始める。三日坊主にならないように気を付けたい。今日は嫌なことが続いた。何ももうやりたくないが、明日も会社に行かないといけない。あいつに会わないといけない。あいつ、上条信吾に。上条信吾は俺の後輩だ。イケメンでモテるうえに高学歴なのでことあるごとに俺を含めた先輩達を見下すような発言をしていた。だから部署内はいつもギスギスしている。憂鬱だ。

朝陽
 今日から日記を始めようと思う。俺の名前は朝陽、刑事だ。自分が言うのもなんだが結構明るくてポジティブだと思う。一年前から付き合っている彼女もいる。彼女は俺が捜査一課に配属された時から仲が良かった。何ヶ月か後に告白したら承諾してくれた。夏海、これが彼女の名だ。明日からも日記を書いていきたい。

三月十六日(金)
友樹
 日記を書き始めて二日目だ。今日は人事異動の発表があった。俺も信吾も異動は無かった。残念だ。あいつとさえ離れられれば良かったのに。あいつにかかわらなきゃよかった。後悔している。もう遅いけど。

朝陽
 今日は休暇をとって夏海と遊園地に遊びに行った。観覧車とお化け屋敷に行った。久しぶりに行ったら結構変わっていた。楽しかった。また夏海と一緒に行きたいな。

三月十七日(土)
友樹
 今日は土曜日だから休みだった。特にやることもなく部屋の片づけをした。午後は散歩に出かけた。近くに高層マンションがたっていた。高層マンションを見た後自分のアパートにもどると何だかむなしかった。明日は母親が来るので気合を入れていきたい。

朝陽
 今日は昨日休暇をとった分仕事だった。仕事の内容は詳しくは書けないがいつもと同じようなことばかりだったので少しつまらなかった。こんなこと思うの不謹慎かも(笑)まあいいや、平和な日々が続きますように。

三月十八日(日)
友樹
 今日は母親が来た。「身を固めろ」だの「金を稼げ」だの、とても面倒くさかった。こっちは毎日信吾に悩まされているっていうのに、俺が話していないせいだとは思うけど、どうにもむしゃくしゃしてしまう。どうしたらこの気持ちは抑えられるのだろう。明日が来ないでほしい

朝陽
 今日は一日中ゴロゴロとしていたから何も書くことがない。昨日書いたことが実現された感じ。強いて言えば今週は何か波乱の気がする。自分で思っといて意味わからん(笑)

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