第2話

文字数 1,145文字

三月十九日(月)
友樹
 今日はマジで嫌なことがあった。信吾がミスしたのだ。ミス自体はいい気味だと思った。でもその次が問題だ。あいつはなんと俺の指示だと言いやがったのだ。これには笑いしか出なかった。他の同僚が否定してくれたからいいものの上司は俺と信吾、どちらも半々くらいの責任だと言っていた。意味が分からない。あいつなんて消えてくれたらいいのに。

朝陽
 今日はなんだか夏海がよそよそしかった。俺の誕生日は近くないし、どうしたんだろう。俺が何か記念日忘れてるとかかな。仕事自体は滞りなく進んだ。もとからやる事少なかったからね。

三月二十日(火)
友樹
 今日はなぜか信吾が俺たちに彼女を自慢してきた。急に二人で登場してきた。そしてその後は彼女の自慢話が延々と。彼女さんはめっちゃ可愛かった。あいつ、顔だけはいいから。騙されてないといいけど。

朝陽
 今日は夏海に少し注意された。俺は、気持ちはいいが少しつまらないんだって。俺たちの仲にひびが入らないといいけど。俺も気を付けよう。明日は夏海のこと気にかけよう。

三月二十一日(水)
友樹
 今日俺はやばいものを見てしまったかもしれない。あれは残業終わりで会社から出た所だ。定時ぴったしに帰った信吾がいた。それも昨日とは違う人を連れて。その人はロングヘアでパーマをかけていた。昨日の人はショートとかボブのような感じだった。そして何よりの証拠は名前だ。昨日の人は文美と言う人だった。だが今日は信吾はその人のことを夏海と呼んでいた。あいつは屑だ。

朝陽
 今日、俺はやばいものを見てしまったかもしれない。それは仕事終わりで家に帰ろうとしていた時だ。夏海らしき人影を見た、声をかけようと思って近づいてみると、男が隣にいた。夏海に兄弟はいない、両親もそこまで若く見えない。どうしてだ。そうとしか考えられない。なんで夏海が。もう考えるのはよそうと思う。明日直接聞いてみよう。

三月二十二日(木)
友樹
 今日もまた夏海と言う女にあった。それも朝、対面した。運が悪かったのだ。信吾は悪びれる素振りもなかった。そして夏海は、「彼女も持てないかわいそうな人、私は彼氏二人持ちよ、そして信吾も二人持ち、信吾も私もこっちが本命だけどね。まあどうせ、あなたみたいな人には彼女一人もできないんだろうけど!」と言ったのだ。これには俺は黙るしかなかった。相手が間違っていることは分かるのに反論できなかったのだ。本当に殺してやりたくなった。こんな気分になるのは初めてだ。

朝陽
 今日、夏海と別れた、夕方のことだ。夏海に今回のことを聞いてみた。そしたら夏海はこう答えたのだ。「私には本命がいるもの。あなたと違って」これで別れる決心をした。さよならを言ってから直接職場に別れたことを伝えた。俺が間違っていたのかな。

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