第1話

文字数 671文字

慰霊の日

雨の日曜日はいい
何もしなくていいからいい
ただ じっと雨の音を聴いていればいい
それ以外にすることはないからいい
今日は紫陽花もよろこんでいるだろう

今日は沖縄慰霊の日だ
慰霊といのは文字通り
犠牲になった方々のたましいを慰めることだ
今日 沖縄は雨だろうか
雨がしとしと降っているだろうか
たましいを慰めるには雨が似合う
雨がしとしと涙のように降っていた方がいい
紫陽花は綺麗な毬のようでたましいに似ているね
たましいも紫陽花も雨が似合う そして 多分 
どちらも雨が降っていた方が喜ぶ

沖縄慰霊の日は祈りの日だ
そのために沖縄では休日となる
今年は日曜日と重なった
明日は振替休日とならないのだろうか
その方が子どもたちも喜ぶ



ファンレターさまの紹介

雨は静かに

沖縄慰霊の日にふさわしい、美しくも悲しげな詩が心に染み入りました。こちらでは雨が静かに降っています。紫陽花の額一つ一つが集まり、その姿は儚げな淡い色のたましいのようです。雨がたましいに降り注ぎ、色鮮やかに浮かび上がっています。今日、沖縄は静かな祈りに包まれていることでしょう。たましずめの日。決して忘れてはならない大切な日。しかし悲しいことに国民の何割がこの日を正確に答えられるのでしょうか。この国は危うい方へ傾いています。葉の上に乗った雨粒をほんの僅かにつつくだけで転がり落ちてしまうような危うさに似ています。今日は雨が喧騒を忘れさせ、心を浄化してくれています。こんな静かな祈りの日には、沖縄戦や原爆投下、大空襲の惨劇を想像し、再び繰り返さないと強く誓いましょう。考えさせられる詩をありがとうございました。








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