3、触手とTS、漫画を描くということについて語る

文字数 5,636文字

3日目以降の質問、2日目の質問へのお礼などはこちらにお願いします。


24日の座談会のメイン会場もこちらになります。


朝10時からスタートです


開始時間までにもご質問の書き込みは大丈夫です。
また、時折10時前に質問に回答することもあります。よろしくお願い致します。

森脇先生、森下先生、いつもお世話になっております!

有一先生 はじめまして、八鷺一郎と申します!

自分のフェチとこだわりを追究して表現する姿、すごいなと思いながら拝見しています。ここで二点質問なのですが…、


一点は…、自分のフェチから作品を組み立てて商業に載せる際に、それを広く一般の読者さんに向けた分かりやすいエンタメに変換する、もしくはフェチそのものを受け取りやすい形にする(さらには布教する?)ために、どのような工夫やご苦労がありますでしょうか。お伺いしたいです。


もう一点は…、楽しんでもらうためのライン、引かれないライン、という話も既にありましたが、そこからもし「ここまではOK」「ここからはNG」という具体的なラインの姿や、その見極め方がありましたら、こちらもお聞きしたいです。

はじめまして八鷺先生!ご質問、ありがとうございます!!


>自分のフェチから作品を組み立てて商業に載せる際に、それを広く一般の読者さんに向けた分かりやすいエンタメに変換する、もしくはフェチそのものを受け取りやすい形にする(さらには布教する?)ために、どのような工夫やご苦労がありますでしょうか。


そうですね、一番の苦労といえば「コレオモンナインチャウン病」とどう戦っていくかですね…。どんなにあれこれ考えても、自分が「面白い!」と思うものじゃないと面白く描けないと思うので、「これがわたしは面白いんだ~!」という自信をいかに保つか、いつも大変です。


>楽しんでもらうためのライン、引かれないライン、という話も既にありましたが、そこからもし「ここまではOK」「ここからはNG」という具体的なラインの姿や、その見極め方がありましたら、こちらもお聞きしたいです。


こちらも難しい質問を頂いてしまった…!!イベント会場だと直に反応が見られるので参考にしやすいのですが、実際こうして連載をやってみると見えない部分が大半で手探り感満載で描いてます。なので担当さんの反応や、読んでくれた方のレビュー、友人の感想などが大きいです。

ただ、わがままなので結局「自分の好き」がモリモリ出張ってしまうので、叱ってくれる人がいると心強いかもしれません!

八鷺先生いつもお世話になっております!

ご質問ありがとうございます!


>自分のフェチから作品を組み立てて商業に載せる際に、それを広く一般の読者さんに向けた分かりやすいエンタメに変換する、もしくはフェチそのものを受け取りやすい形にする(さらには布教する?)ために、どのような工夫やご苦労がありますでしょうか。


おお……そうですね……。

基本的にはあんまり深く考えてないんですが…( ゚д゚)


もともとキャラのやり取りとシチュエーションの中に

フェチを感じるタイプなので

普通にフェチを描くだけで

エンタメ路線を目指してしまうというか…。


でも、そのフェチに食いつかない人にも楽しんでもらえるように

フェチなしでもコメディ作品として読めるものにできるといいな、とは

思っています。



>「ここまではOK」「ここからはNG」という具体的なラインの姿や、その見極め方がありましたら、こちらもお聞きしたいです。


ぼくの描いてるTSモノは、性別という概念がどうしても関わるので

性的になりすぎないようにとか、

性的な悩みを抱えている人をおちょくることがないように、とは思っています。

どう見極めているか、は……どう見極めてるんですかね?

あんまり気にしなくてもそのへん踏み込まないで描いてる感はあります。

では時間になりましたので本日もよろしくお願いします。
今日もよろしくお願いいたします!!

シュゥゥゥゥ!!!!

おはようございます! 今日もよろしくお願いいたします!
森下先生が別の女の子になってるーっ?!
美少女ガチャ!!!
ふふふ……SSレアです!
もう、こういう悪ノリやめましょうw
有一、悪ノリやめるってよ…
そういうとこですよ!( ゚д゚) >悪ノリ
さて、本題ですけれど、ここまでキャラクターについて語っていただいたのですが、お二人が漫画を描こうと思ったきっかけとかありましたら、お教え願えればとおもいます。
これから漫画を描いてみようかなと思っている人たちへの指針になるかもなので。
聞いちゃいます?触手爆誕の秘話を……

実はちっちゃい頃大きな病気で入院する事になりまして、その時に暇つぶしに両親が漫画を買ってくれたんです。これが始めて漫画を読んだきっかけです。

やる事もなく、痛くて辛くて怖かった入院生活の中で、漫画は別世界に連れて行ってくれるすっごいものだったんです。

今は「自分が考える面白いものを楽しんでほしい!」という気持ちで漫画を描いていますが、どこかの誰かにとってわたしの漫画がそんなものになってくれていたら嬉しいですね!

うわーっ。泣ける話じゃないですか?!(ぶわっ)
そういう原体験があったんですね。優しい気持ちになりますね。
そんなピュアな動機でも、紆余曲折を経るとこんな曲がりくねった触手になってしまう…


環境って恐ろしいですね!

せっかくいい話だったのに!( ゚д゚)
しかし、そうした入院体験などがあったからこそ、今の「その薬は私の血肉からできている」が描けているということなんですかね。
確かに大きいですね~!

何でも経験を漫画に変換していくスタイルです!

わかります。私の場合も経験を元にして、医療漫画を描いたので。実際、「その薬~」を読んだ際に、注射等の描写が思った以上にしっかりしていたと思ったんですが、それは経験の賜物だったんですね。
わは~ありがとうございます!!

経験はかけがえの無い財産です!

経験はほんとうに作家の財産ですよね。

では、森下先生のお話もお聞きしてよろしいですか?

そうですね……。

もともと絵を描くのは好きな子だったらしいんですよね。

小学1年生のときにも無地ノートにらくがきとかしていたんですが

幼なじみ(←男)のよっちゃんと言う子がノートにコマ割って漫画的なものを描いてまして……

それまで漫画とは読むものだったんですけど

そうか、自分で漫画を描くという手があったか! と。


で、ぼくもノートに描き始めたんですが、そうすると

クラスの友達とかが面白い面白いって読んでくれるんですよね。

それで自分の描いたものを読んでもらう楽しさに目覚めた感じです。

わぁ…いいなぁ…見せられる友達尊い…!

そういう原体験もありますよね。私も小学生の頃、友達に絵を見せたり、リクエストに応えて描いたりしてました。
そうすると、森下先生の場合は読んでくれる人のために作品を作っている感覚なんでしょうか?

先生方、丁寧なご回答ありがとうございました! 


エンタメもフェチも、まずは自分が面白いと思うもの、好きだと思うものを自信をもって貫くことが、読者さんに楽しんでもらえることに繋がっていくんですね。まず自信を持つことの大事さが先に来て、その後でフェチの外側に気を配ること、共に大事だなと思いました。

悩みに触れてしまうようなデリケートな部分はケアしつつも、初めからOK・NGのラインを気にしすぎることなく、私もまずは情熱をぶつけることからはじめて後から叱られようと思います! お話の途中で失礼しました!

読んでくれる人のために……というほど

そこまで献身的でもないんですけど、

漫画を描くにあたっては、

描くこと自体が楽しくてしょうがないタイプの人ではなくて

描いたものを読んでもらうことが好きな人っていう感じですかね。

八鷺先生、ありがとうございます!!

とはいいつつもほとんど感覚頼りなので、時々自分が分からなくなることもあります!

そういう時は「なるようになれ~(シャランラー」とまな板の上で大の字になって寝っ転がってます!

八鷺先生ありがとうございます!


そこまで深く考えてるわけじゃない話なので

そう言っていただけて恐縮です!


こちらこそ八鷺先生の勉強熱心なところを

もっと見習っていきたいです!

>漫画を描くにあたっては、描くこと自体が楽しくてしょうがないタイプの人ではなくて

描いたものを読んでもらうことが好きな人っていう感じですかね。


漫画家は基本的には読んだ人の反応がないとモチベーションが保てない人も多いので、というか多くの人がそうなので、すごく分かるお話です。
ツイッターとかでも、絵とか漫画をあげて、いいねも、リツイートもないと軽くへこみますからね。

ぼくはあんまりツイッターとかにマンガをアップしてなくて

バズったことはないんでアレなんですが、

そういうのはやっぱりちょっと憧れますね。


ぼくはもともと同人出身なんですが

あれも目の前で読者さんの反応が見られるのが

楽しいです。

同人誌は確かに読者さんと直にお話できたりするのも楽しいですね。
そうした同人活動から、最初にお話うかがったデビューに繋がっていったんですね。
そうですね! そんな感じです!
では、これが最後になるかと思うのですが、お二人から漫画を描いている方へアドバイスというか、これを心がけるといいよ、といったお言葉を是非いただきたいのですが。
はい!漫画を描くってとても簡単なんですよ!!


1.最後まで描き上げる事!!

2.締め切りを守る事!!


この二つが出来れば何も怖くありませんよ!!

要するにスケジュール管理能力が

カハッ!!!!!(触手吐血

カハッ!!!!!(←一緒に被弾)
カハッ!!!!!(←さらに被弾)
(血を吐いている場合ではなかった)

森下先生からもお願いします。

あ、アドバイス……、そうですね……。

これまでのゲストさんを見ていると

しっかり研究、分析をされてる方ばかりで

それは大変見習うべきことなんですけど、


逆に自分は理屈で考えるのが苦手なので漫画を描けない……とか

もし思ってる方がいるのであれば

意外とノリだけでも描けるかもよ……! とお伝えしたいです。

まずはなんでもいいから描いてみる、

描き上げてみることも大事なんじゃないかと思います!


いやでもぼくは自分にはもうちょっと分析がんばれよとは

ちょっと思ってますが!( ゚д゚)

両先生ありがとうございます。迷ってかけなくなるくらいなら、感覚に任せてでも一本書きあがるのが大切、というお二人の意見、とても参考になったと思います。


では、そろそろ終了の時間も近づいてまいりましたので、お二人から今回の感想と宣伝などありましたら、よろしくお願いいたします。

はい!やりたい放題やってしまいましたが、深いご質問や対話の中で見られる漫画へのこだわりが知れてとても楽しかったですニョロ!(この触手懲りてない…!

かみん先生、真央先生、ありがとうございます!!

ありがとうございました!

コイツ何も考えてないのでは……! というような

中身の無い話ばかりになってしまったのではないかとちょっと心配なんですが

お二人と話していることで見えてきたこともある気がしていまして

とても有意義なヒトトキだったと思います!

お呼びいただきましてありがとうございました!

では恐縮ですが拙作の宣伝を…


BookLive!オリジナルマンガレーベル「NINO(ニノ)」様にて

『その薬は私の血肉で出来ている』

の連載が始まりました!人外のお医者さんと人間の女の子が、死後の世界で頑張るお話です!

これからも変態がいっぱい出てくるのでどうぞお楽しみに!!

(いいタイトルの略称、募集しております…!

へ、変態がいっぱいでてくるんですねw 略称もみなさま、思いついたら有一先生のツイッターまで!

ではぼくも宣伝を……!


ぼくも有一先生と同じくBookLive! NINO様にて

「ただし俺はヒロインとして」の第1話を配信中です!


ギャルゲーマーの三十路童貞男がギャルゲの主人公になりたい、と願ったら

手違いでヒロインにされてしまう、というお話です!


TS萌えもたっぷり詰め込んだつもりですが

ギャルゲ愛もたっぷり詰め込んでおりまして、

ラブコメなお約束を違う立場で経験するというコメディにもなってますので

TSとか興味ないよ、という人にもぜひ読んでいただきたいです!


どうぞよろしくお願いいたします!

ついでといってはなんですが、森脇からも宣伝をひとつ。

3月30日(金)

小学館Webサイト『モバMAN』に読切りが載ります。

『グレフェンベルグ・クエスト』

という、エロギャグファンタジー漫画です。
評判よければ連載になるので、是非皆様、読んでいただければと思います。

両先生、今回はおつきあいいただき本当に有難うございました。
こちらこそ!!三日間のお付き合い、ありがとうございました!!

ではわたしはこれから今日の原稿ノルマを倒してきます…


おれ…この原稿が終わったら…田舎のアイツと結婚するんだ……!

森脇先生、有一先生、

こちらこそありがとうございました!


そしてご質問くださいました皆様、

ここまで読んでくださった皆々様、

どうもありがとうございました!


ぼくも原稿ノルマ、やっつけてこなければ……!

(↑有一さんの流れ弾が被弾)

がんばります!!

ほんとに最後まで楽しいお二人でしたね。

では次回予告です。

第6回「かみんの部屋 -漫画家座談会‐」は4月23日~25日の20時開始予定です。


次回のゲストは

LINE漫画にて

「ムラサキ」を好評連載中の

「厳男子(きびだんご)」先生

です。


業界でも騒然の画力と構成力を持つ厳男子先生の創作に秘密にせまりますよ!

皆様、次回も必見ですよ!

それでは、今回はこの辺で。

ご覧になっていただいた皆様、質問を下さった皆様、長丁場にお付き合いいただき、ほんとうにありがとうございました。

また、最終日の時間を変更してしまい申し訳ありませんでした。

次回もよろしくお願いいたします。


森脇かみんでした。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)
※これは自由参加コラボです。誰でも書き込むことができます。

※コラボに参加するためにはログインが必要です。ログイン後にセリフを投稿できます。
※本コラボは完結済みです。

登場人物紹介

森脇かみん


漫画家。『東京ネームタンク』ネーム相談講師。


web、アプリ漫画「サイコミ」にて医療漫画「サブカルメディカル」でデビュー、連載。

連載終了後は企業案件漫画など。その他、漫画連載を企画中。

某医大医学部を中退し、漫画家になるため上京した過去を持つ。

医療知識があるので、その方面の質問に応えることもある程度可能。

日本シャーロック・ホームズ・クラブに所属する程度にミステリ好き。

有一 九(ありいち きゅう)
漫画家。

主に同人活動をしつつ、商業では成人向けのWEB漫画を連載。またムック本のイラストなども製作している。
現在BookLive!オリジナルマンガレーベル「NINO」にて

『その薬は私の血肉で出来ている』を連載中。
一般向けの連載は本作が初となる。
別名「触手おじさん」。

森下真央(もりしたまお)

漫画家。 


2011年に竹書房まんがライフMOMO読み切り「とらんしすた」にてデビュー。 その後同人活動中にスカウトされ、 2013年から2015年まで講談社イブニングにて「幼なじみは女の子になぁれ」を連載。 2017年には再びまんがライフMOMOにてゲスト読み切り「ルミアとジュリエッタ」を発表。

2018年3月からBookLive NINOにて

『ただし俺はヒロインとして』連載開始。


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