第2話 娘へ

文字数 402文字

お手紙ありがとう。

こちらは変わりありません。あなたも元気にしていますか。

あなたが一人暮らしを始めてから、家が静かになったような気がします。

あなたは最初の子どもで、手探りで育ててきました。あなたが生まれてから三年後には弟が生まれ、しっかりものだと思ってつい頼ってきました。

あなたの引っ越しが一通り終わってお父さんと二人だけで帰ってきた日、車の中で涙が止まりませんでした。

しっかりものとはいえ、まだまだ子どもだと思っていたあなた。独り立ちしようとしているのを見て、いつの間にか大きくなっていたことを知りました。

一人で暮らすのは大変で、寂しくて苦しくなるときもあるはずです。そんなときは、迷わず電話してきていいんだからね。一人で抱え込んで苦しまないで。帰ってきたっていい。あなたの帰る家で、待ってます。

最後に、あなたが将来どんな選択をしても、私たちはあなたを応援します。

新たな人生を歩き始めた娘へ。愛を込めて。
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