第2話

文字数 1,001文字

あぁ、また朝か。
歩くか。
身体痛いな、お腹すいたな、3日前から水しか飲んでないや………
日本は凄い、公園やコンビニに行けばタダで綺麗な水が飲める!素晴らしい。
人間はよくよく出来ていると思う。
飯を食わないとうんこがあまりでないのです。
だから何だと言う話しなのですが………
何でかなぁ、何時もこうなるなぁ、疲れたなぁ、
などなど思いながら今日も歩く。
川崎の川沿いから錦糸町まで結局歩くのだが。
足が臭くなり、服が臭くなり、やがて洗いたての生乾きの犬の匂いがしたあたりで
妹に助けを求める。

俺は、多分、いや確実に駄目な部類の人間だと思うよ。
少しでもお金になる仕事ならやってしまう
それがグレーな仕事でも………
そうして何時も失敗する。
今回のはしびれた!
2回目の刑務所から出所して6ヶ月でやらかした。
出所してから便利屋を始めたんだ。
なかなか上手くいっていた矢先に甘い甘い仕事がやってきたんだ。
競売物件の片付けなんだけど
しかも車の整備工場!
車に部品に鉄屑に工具などなど売るものがわんさかありやがるのですよ。
俺は毎日ハッピーに片付けしたさ
でも、忘れてたのよ、ここが競売物件って事をよ。
競売ってさぁ、元の持ち主がいる可能性があるんだよ。
仕事の依頼主の名前は今回は伏せておくのですが………

まぁ、朝から俺はせっせと軽バンの荷台に鉄屑を積んでたんだがね、
凄い勢いでこっちに車がくるんですわ
そして逃げ道塞がれてしまってね。
あ〜、やっべー、持ち主来たか!
と思って。
まぁ、でも仕事の依頼で来て仕事してるって説明すればイケるかと思ってたんだがね。
ビックリよ!日本語喋るけど顔が外人で身長もでかいからさぁー。
オープニングは、
外人?
会いたかったぞ、泥棒!
だったので一応説明しようとしたけど
無駄だった。
俺は鉄屑の分別で工具から配線切るために大きなハサミをポッケに入れといのだが、何だかんだで奪われてしまい……
外人?は恐らく脅すつもりでハサミを持ちながら、「殺すぞっ」と言ってきたのですが……
うん、本気で殺されるかと思って。
思わず殴ってしまった、一発殴ったら何発殴っても同じだと思いしばらく殴ってたらパトカーのサイレンが聴こえて来たので逃げた。
悲しいかな習性である。
今までパトカーのサイレンがあったら逃げるが身体に染み付いて居るのだ。
もし、もし、逃げなかったら
今俺はこんなに考えたり歩いたり薮のなかで寝たりしなかったのかな………
これが毎回あるから病むよ。
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